何もせずに眠る眠る
精神のコンディションが良くない時、なかなか眠りにつかずにいることがある。
心の具合が悪い時は、睡眠を多く取った方がいい。
まず、起きている時間を減らすことができるので、嫌な思いに捕らわれる時間が減る。
次に、よく寝た方が身体のコンディションが良いので、日中の活動の生産性が上がる。
睡眠不足で生産性が下がると、気分も落ちる。
そうなると、仕事に掛かる時間が増してしまい、夜の自由時間が減る可能性がある。
帰宅してからこなさなければいけない家事やら歯磨きやら風呂やらも、心のコンディションが悪いと先延ばしにしてしまって、タスク消化が遅々として進まない。
そうなると、またそれが睡眠時間を削る結果にもなってしまい、悪循環に陥る。
あとは単純に、睡眠が不足していると精神のコンディションも悪くなりがちだと思う。
体調も悪くなりがちだし、血色の悪い自分の顔を見て、「俺はこんな顔を人に曝しているのか」と、変な自意識も働き、また精神が落ち込む。
そんな風に、「たくさん寝た方がいい」とわかりつつも、就寝するのが遅くなってしまうことが多々ある。
「夜眠りにつけないのは、やり残したことがあるという感覚があるから」ということをよく聞く。
確かにそうだと思う。
すべての用事が終わっても、だらだらとスマホをいじったりパソコンでネットサーフィンをしていて、ベッドに入る時間が遅れることがしょっちゅうだ。
僕の場合は「何か文章書かねば」と思っているのに、「でも今から書き始めても15分ぐらいしかないやん」という思いもよぎってきて、結局何も書かずにいる時間だけが過ぎていくことが多い。
僕の場合は筋トレを日課にしているのだけど、本当に睡眠を欲している時は、その日は筋トレを無しにして、必要最低限の家事だけで済むようにタスクを組み直すべきなのだろうと思う。
でも、そうはいかず、「筋トレも大事な日課だし、一度休んだらペースが崩れそうで嫌だな」と思い結局トレーニングをこなす。
スケジュール管理の能力がないな、と思う。
で、「何かやり残したことがあるのかも」という、自己認識の不明瞭さも、このような怠惰な生活を送っている原因だろうと思う。
そんな風に「何かやり残したことがあるかも」というぼんやりとした意識の中、「でもそれを覆せる何かがあるのかもしれん」という淡い期待を抱いて、だらだらと生産性の低い活動を続けてしまう。
まぁ、そのように「一発逆転」を狙うようなマインドの人間が、本当に逆転するところを見たことなんてないのだが。
友人に、辛いことがあった時にどうするか尋ねたときに、「本当に辛い時には眠るしかないですね」と教えてもらったことがある。
本当に辛くて心が苦しい時には、その言葉が脳裏に浮かぶ。
大切な友人だったのだが、ある時を境に連絡が取れなくなった。2020年の10月頃だったろうか。
その人と話したことは今でも多くのことを覚えている。
音楽と映画の好みがあそこまで近い人もそうそういない。
でも連絡が取れなくなったという現実があり、その人と一緒に過ごした時間の記憶は、なんだかどれも、いつか消えてしまうのに刹那的に関係を持ってしまったのだな、という悲しさや寂しさのベール越しに見るような虚無的な映像のような感覚を帯びてしまった。
僕の人生はありがとうもさようならもごめんなさいも言えない別ればかりだ。
僕の人生がそうなっているだけなのか、みんなにそんなことがあるのだろうか。
大切な人だったのに、思い出すだけで苦しくて切なくて胸が痛む。
僕が感傷的すぎるだけで、もう会えないからと言って悲観などせず、「縁があればまた会えるかも」と捉えていてもいいのかもな、とも思う。
このブログを書き続けているのも、そういう、もうどこで何をしているのかもわからない人にいつか読んでもらえるかもしれないと思っているからなのかもしれない。
その人は僕の創作物や、こうして書き殴る僕の思考を面白いと言ってくれていた。(とは言え、関係が断絶したことを考えると、あれらの言葉を信じてよかったのだろうか、という気持ちもなくはない。でも、あの人は本心ではないことを言う人ではないな、とも思う。そう考えると、僕は、あの人のことを今でも信じているような気がする)
今日日ブログなんか持っている人なんかいませんよね。
ましてや本当に自分の日記なんぞを書いている人なんて、珍しいと思う。
ありがとうやごめんなさいは、みんな、都度言葉にしたり、何かの方法で伝えたりしていて、僕はそれができないから心に感情が堆積していっているのかもしれない。
そして適切な形で「伝える」ことができないから、別れに繋がっていっているのかもしれない。
年を取ってきたことで過去の記憶は薄れてきた。これは幸いであると思う。
さすがに、「今はもう全く何の繋がりもない」人のことを思い出すことは少ない。
でも、あの人が「辛い時は眠るしかないですね」と話していたことは忘れられないと思う。
とはいえ、僕は、眠れずに、しかし自分を変えるために何か行動するといったこともなく、ただ「眠ってはいない」時間を重ねていっている。
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