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「シン」 220910

   

タイトルやコピーに「シン」と冠されるものが増えたなと思う。
僕の勘違いでなければ、庵野秀明監督が2016年に作った『シン・ゴジラ』で、このカタカナ「シン」は使われ始めた。
そもそも、このシンゴジよりも前に、庵野さんが作り続けているエヴァンゲリオンシリーズの最終作が『シン・エヴァンゲリオン』になると告知されていたので、「シンばっかりやないかい」とファンからは突っ込まれていた。
さらに、シンゴジのヒットで勢いに乗った庵野さんが、ウルトラマンの新作映画『シン・ウルトラマン』、仮面ライダーの新作映画を『シン・仮面ライダー』として製作しているといったニュースも出たので、「シン」をタイトルに付ける手法の先駆けは庵野さんだと思う。
その後、細かいところはあんまり覚えていないけど、巷で「シン」と付くものが増えていったように感じた。
そう感じているのは僕だけではなかったようで、庵野さん関連の制作物の版権管理をしている会社の社長(庵野さんとは若い頃から一緒に仕事をしていて信頼されている人物)が、「頑張って考えたものなので安易に流用されていることには思うところがある」的なことを発言していた。
去年のM-1を見ていたら、オズワルドというコンビの紹介に「シン・東京の漫才!」とか使われてた。
出場していたお笑い芸人については別に思うところはないのだけど、年末の、力の入ったTV特番で、他の人が頑張って考えたものを安易に流用するセンスは嫌だなと思った。
「新しい」とか「これが現在の」とか、別に何でもいいと思うんですけど、「シン」という言葉が効果的ではないと思うんですよね、この使い方……。
「とりあえず収まりが良いしこれでいいやん」程度の仕事であれば、やはり、他の人が作った物に敬意を払うべき。
敬意がなく、また、特に時間を掛けたくないからとりあえず今の人に楽して伝えられるものを選んだんだろうなー、と思ってしまった。

庵野さん、アニメから離れて実写映画を作っていたけどあんまりウケがよくなかったり、自身が鬱状態になって何年も仕事が進められない時期があったりした後に、やっとの思いで『シンゴジ』『シンエヴァ』『シンウルトラマン』と作り上げてきていることを、長年のファンである自分は知っています。
『シンゴジ』も当初はそんなに期待されていなかったのに、その前評判の薄さを撥ねのけての大ヒットになったときの状況も見てきてます。
そういう立場なので、安易に「シン」が乱発されてるのは本当に嫌なんですよね……。
ザ・スノッブマインドですみません。
まぁ、言うても、「シン」って「新」「真」「神」「Sin(罪)」などなど多数の意味を含ませているんですよ……みたいな話でしかないので、そこまでの深みがあるものではない。
また、おそらく当初は「新じゃなくてシンなの?」と、タイトルを目にした人にちょっとした疑問を抱かせるような狙いがあったと思うんです。
あと庵野さんファンには「庵野がシンシン言うてるけどどういうことなんだ」とちょっとざわつかせる話題提供目的もあったのかも。
でも、もう「シン」がコスられ尽くしている中でも「シン」を使ってる人に対しては、もう散々コスられてるのにまだシンって言ってる……と、ちょっと引くような感覚もありますね。
「新」「真」でしかないなら、普通に「新」「真」って言ったらよくない……?
もちろん、「なんでカタカナ表記してんねん」ってちょっといじるようなことをしてるのなら理解するんですけど。

「シン」濫用やめてほしい……。

・今日聴いた曲
エアリプの歌だと思う。
宇野惟正さんが激烈に推しているので、僕もハマろうと努力しているのですが、ハマりはしないですね……。
かっこいいと思うんですけど。

 - 日記

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