てやんでい!!こちとら湘南ボーイでい!!

映画音楽本ごはんの話を、面白く書けるようにがんばります

*

興味の幅はあまり広がらない

   

ここ二年ぐらい、あんまり興奮することがない。
二十代の時分は、音楽でも映画でも本でも、「知らないことだらけ」だったので、新しいものに触れれば触れた分だけ刺激を受けて興奮することができた。
しかし音楽でも映画でも本でも、ある程度作品に触れてくると、「未知の衝撃」に出会うことはそうそうなくなってくる。

まぁ、情報のルートを時分で取捨選択しているがゆえに、その情報源が選定する情報から映画や音楽や本の存在を知るルーティンが出来上がるわけで、そうなると情報源がキュレートする傾向に自分の好みが左右されるのも当然だとは思う。
僕の好みの作品を教えてくれるからその情報源に頼るようになるのか、その情報源に頼っているから自分の好みが固定されているのか……まぁ、その辺は考えてもしかたのないことだろう。

ただ、自分が持つ何かの要素が、誰かが作った作品に呼応するから手が伸びるのだとも思う。
逆に、存在は知りつつも「これには手を伸ばしたくない!」と思っていたものに、いざ触れてみたらハマってしまうといった現象も、まぁよくあること。
愛情の反対は嫌悪ではなく無関心、とよく言うけれど、それなのだろう。

存在を知りつつも手を出していないものもある。
中には、入手したにもかかわらず、触れていないものもある。特に書籍にそれは多い。
音楽について言えば、サブスクで検索すればすぐに聴くことができるので、実質的に世の中にリリースされたほとんど全ての音楽は手中にあると言える気もする。

全く未知のものに触れる意欲が湧いてこないことも一因かもしれない。
仕事をしていると疲れる。
疲れていると、新しいことを始めようと思い立つのは難しい。
おそらく、自分の余暇を、好きになるかもためになることなのかもわからない未知の存在に触れることに費やすより、好きであることがわかっているものに触れる時間に充てたがるのだと思う。
まぁ人それぞれでしょうけど。

三十代も中盤に差し掛かってきて思うことは、興味を持つ範囲はこれ以上劇的な広がり方はしないだろうということ。
多分興味を持てる対象はおおよそ定まってしまっていて、この先に残された人生ではその範囲の中で触れてこなかったものにたまに手を伸ばしたり、興味を持った対象を深掘りしていくのではないかなぁと。
範囲を広げるのではなく、今自分の中にある土地を掘ったり耕したりしていくことになりそう。

実際に、三十代に入ってから、十代~二十代に出会った音楽や映画や本を再鑑賞してみると、初見では気付かなかったことに気付いたり、あるいは内容をすっかり忘れていたりして、なかなか楽しいものだった。
思えば十代~二十代の頃の自分が、渇望や欠落感にかられて、広範なものに手を出しすぎていたのかもしれない。

自分の興味のある分野は音楽、映画、本、食、物語、アダルトビデオ、セックス、ゲーム、お笑い、心理、社会、マーケティング、サービスといったところだと思う。
もちろんその分野の中でも細分化されていくけれど、おそらくここからスポーツやアウトドア趣味や、料理やガーデニングといった趣味を持つことは考えにくい。
ここまで種を蒔いてきた分野に、水を撒いたり栄養をやったりして、なにか面白い実りがあるといいなー、とは思う。
強いて言うなら、宮崎駿と村上春樹のことを心底崇拝しているのだが、この二人のことを調べようとするだけでも十年以上はかかると思う。
読書速度が遅いゆえに。
あと宮台真司の本を改めて勉強しなおしたいところ。
二十代の頃にある程度触れたが、自分の興味のある本だけを読んで、氏の本域である社会システム理論については読めなかった……難しかったので。

ここ二年の間、衝撃を受けた作品というのはあまりない。
悲しいことである。
ちなみに本だと、グラフィックノベルの『サブリナ』、映画の画面構成について初心者にもわかりやすく伝授してくれる『Vision』には蒙を啓かれるような衝撃を受けた。
あとは『スマホ脳』もか。人間の本能がどう成り立っているのか、納得のいく説明がたくさんあって面白い。こんな発想、自分からは出てこなかった。
そう考えると、やっぱり本ってすごいものだなぁ。
一冊で世界の見え方すら変わってしまいそうになる。
本いっぱい読みたいです。

 

 - , 日記

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