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ヒプノシスマイクについて(8) ヘイターがヒプマイをディスりまくる

      2020/06/30

ファッキューメーン!
ヒプマイヘイトブログです!
前回はヒプマイのアイデア源の一つであるゴリラズについて書きました!

前→ヒプノシスマイクについて(7) ヒプマイより20年早かったゴリラズ

そんなわけでここでは、新キャラ追加以降のヒプマイのディスとか疑問点を書いていきます!

・キャラソン感拭えず

以前のエントリでも散々書いたのですが、やっぱりこう、キャラソン感が強い曲も多いですね…(笑)。
特に気になったのが、バトルで負けたディヴィジョンの「俺負けちまったけど頑張るぜ」ソング。
あれは一ミリも感情移入できませんでした…。
もうなんか、うっすうすのクリシェにしか思えませんでした。
激薄ですね……もう、サガミオリジナルとコラボした方が良いんじゃないかというぐらいの薄さ具合でした。

この点については、前々からヒプマイに感じている「構造のねじれ」が原因となって、寒々しい様相を呈しているのだと思います。
というのも、バトルの勝敗って、ファンからの投票数で決定するシステムだったと思うのですが、一人のファンが複数票を投じることが可能なシステムで決するバトル「勝ち負け」ってそんなに価値のあることか?
作品内のストーリーとしてはどうなってるの?
っていう疑問があるんです……。
ぶっちゃけ、曲やラップスキルの善し悪しじゃなくて、キャラとして人気を得られたかどうかで決まってるでしょ、勝敗。
ヴィジュアルやキャラ設定が需要のあるものだったかどうかで決まってますよね?
あと、声優さんの声質とか、もともとの人気の強さとか……。
それなのに、キャラクターはバトルの勝敗の結果を反映させた曲を歌うのって、何かねじれてませんか?
いや、「良い作品を残す」ことを目的としたコンテンツじゃないので、「キャラを愛してもらうためのツールとしてキャラソンを出す」ってだけの話なのでしょうけど、やっぱりヒプマイってコンテンツの有りようと集金システムの間でねじれが生じてるんですよ。
ヒプマイが採用している「ファンからの人気投票」って、「グループの中で誰が人気があるか競わせる」というシステムの中では有用だと思うんです。
AKBだって、人の作った曲を歌ってるわけだから、あくまで「自分の立ち振る舞い」だけを評価されているという点で公平性はあるように感じられる。(実際には容姿の美醜によって人気が決まってしまうという残酷なシステムだと思うが)
でもヒプマイは、設定としては自分で書いたリリックをラップしてバトルの勝敗を決めるということになってるわけだから、作品の中では負けは「自分の力量の不足」ということになる。
で、推しキャラは「俺の力不足で負けちまった」とラップしてるけど、それを見るファンはラップスキルの優劣ではなく、得票数が足りなかったために敗北を喫している現実を知ってる。
ヒプマイのシステムのロールモデルの一つであろう『フリースタイルダンジョン』では、ラップに一家言持つ審査員がその場でバトルを鑑賞して勝敗に票を投じているので、そこはフェアに出来ている。
で、そのバトルの結果が一つのストーリーになり、それ以後の大会にも反映されていったりする。
そこで生まれるのは「リアルなストーリー」ですよね。
現実に起こっていることだし。
その、ストーリーの発生方式をパクろうとしているけども、ヒプマイは「ファンからの人気投票で勝敗を決める」システムになっている……ねじれてるやん。
そんな清濁を併せ呑む度量がなければ、ヒプマイファンは務まらないのでしょうか……。
ていうかヒプマイのプロジェクト全体を統括しているプロデューサーやディレクターがいるんですかね?
ストーリー設定を担う人と、音楽の発注先を決める人って多分、別れているんですよね?
ディヴィジョンごとに統括プロデューサーを決めて、その人が楽曲制作のを取り仕切るというシステムにすれば公平性も出るような気はするのですが……曲制作を誰に依頼するかで、楽曲のクオリティが違ってしまうわけで、いいクリエイターに恵まれたキャラクターの人気が伸びてしまう可能性はある。
ディヴィジョンの統括プロデューサーが采配でクリエイターを指名して、曲の発注をするようにすれば統一感が出るし、プロジェクト内でも責任を持ってクオリティを上げようと思う人が増えるのでは。
まぁ、そんな社内人事的にめんどくさくなりそうなことはしないか……。
「責任者の不在(少なくともいないように見える)」ことも、ヒプマイというプロジェクトが好きになれない理由ですね……)
逆に僕がイケブクロディヴィジョン推しだったのは、木村さんが一定のクオリティを担保する覚悟を持って制作に望んでいたからかもしれません……。

オタク系のコンテンツ「このキャラクターは、こういうキャラ」というのががっちり決まっちゃっていて、これだと曲を作るのも大変だろうなと思いました。
「面白い曲が増えてきた」と思ったものの、このままだと一人のキャラから出てくるネタはすぐに尽きてしまうことが懸念されますね…。
ドラマパートも聞いたものでは、やっぱり、「このキャラクターってこういう性格ですねん」というキャラ設定の紹介ばっかりで退屈でした。
あとキャラクターの口から直接「こいつはこういう奴」という、設定をそのまま語らせるという手法も見られました……。
いや、わかるんですよ、別に「脚本術の妙」とかを味わうためにボイスドラマを聴くわけじゃないんですよね?
「直接言わせるんじゃなくて、それが伝わるような脚本を書け」みたいな突っ込みはいらないんですよね?
わかってます、僕が野暮なんです……。
でも気になるやんか……。
なんかやっぱりこういうオタクコンテンツ的なのって、キャラクター画一的なのが多いわぁ……。

あとドラマコンテンツ、キャラ同士を「絡ませよう」としすぎててキツいっす……。
僕はおそ松さんのアニメのことが嫌いなんですが、アレの脚本を書いてた人が、「女性ファンはキャラ同士の関係性に萌える」みたいなことを書いていて、納得した記憶があります。
いや、その風潮に同調するわけではなくて、構造を理解できたという意味でです。

前に勉強のためにと思ってプレイした乙女ゲーもそんな感じでした…。
女性キャラが信じられないぐらいかわいかったので、ついつい手を出してしまったのですが、男キャラ同士で雑談して、雑談の中でそのまんまキャラ設定を提示していくという手法…キツいもんがあります…。
一時間ぐらいプレイして、そのまま二度と起動することはありませんでした。
南無……。

まぁ、前にも書いたみたいに、二次創作をしてもらうことが大前提になっていて、二次創作のネタになりそうなところを「だいたいこんな感じですよ」って餌として巻いているだけかもしれないっすねぇ。
(僕はそういうのつまらないと思いますが)

オタク向けのコンテンツって、「キャラが変わらない」ことをよしとするものが多く、それはファンが「不変さ」を要求するからなのだと思うのですけど、ストーリーは「変化」を描く者だと思うので、ストーリーを求めて物語に触れる自分のようなタイプにはなかなかキツいっす…。
20年以上続く人気シリーズ『トイストーリー4』ではキャラクターが「変化」するのですが、日本では酷評が多いこととも同じでしょうね。

・「伝説のグループの曲がダサい」という作中作の罠

前のエントリでラップメタルが減ったのは僥倖と書きましたが、アルバムに収録された「伝説のグループの曲」という設定の『T.D.D LEGEND』はまたラップメタルでダサかったわぁ…。
間奏部分はブルーハーブのボスさんのソロ作『HELL-O MY NAME IS…』のパクリっぽかった。
あと曲の終わりにまだ展開が続いていく感じは、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンっぽかったですね。
↓の3:46あたりのブレイクの付け方とかかなり似てる気がします。

レイジは1stに顕著ですが、曲の途中でがらっと曲調が変わって、クライマックスに向けてテンポを上げたり演奏をハードにしたりして、熱量を上げてくるユニークな構成をとることが多いバンドでした。
後半にテンポアップしていく構成などは、この曲がわかりやすいかと。

この構成にするなら、ラップも早口にして音の数を増やすなり、歌詞でも曲の中でここまで提示してきたテーゼに絡めた強い力を持つ言葉を打ち出すなり、なにか、「前半との違い」を展開しないと意味がなくないですか?(笑)
『T.D.D LEGEND』はアレンジがとにかく良くないしリリックも良くないから、このテンポアップさせる構成が全然活きてないんですよね……。
歌詞、ずさんすぎませんか?
「伝説のグループ」という設定なのにリリックが面白くないし、フロウが面白くないし、各キャラのこれまでと違う面も提示できてない。
楽曲は「王道スタジアムロック」っぽい感じを出そうとしているっぽいけど、マジで全然面白くない。
アウトロでジャムっぽくなる展開も、そうする必然性がないからただただ冗長。
なんなのこれ(笑)。
レイジは曲の終わりまで緊迫感を保持して、興奮冷めやらぬ状態で次の曲につなげるようにしてありますね。
前のエントリでも上げた、デビューアルバムの一曲目『ボムトラック(Bombtrack)』などもそう。
TDDレジェンドを作った人は、レイジを百回聴いて、レイジのメンバーの爪の垢を一年間毎日飲み続けて欲しい。

ストーリー的には「彼らが伝説のクルーだった」ってことを提示しないといけないわけだろうから、それこそ他の曲よりも際立ったものを作らなきゃいけなかったんじゃないですか?
この曲を聴いて、「こんなにすごいグループだったのに、なぜ解散しちゃったの?」と想像を膨らませた人っていますか?
シンプルに「普通」じゃないですか。
まぁ、こういう「作中作の罠」ってありますよね。
作品の中では「すごい存在」とされているのに、作品の外から見ている鑑賞者は「え? これがこの世界では評価されてるの?」と、付いていけなくなってしまう現象。
ララランドを完全解説したエントリでも、劇中で売れているとされる曲が良くなかったので、ちょっと触れました。

LA LA LANDのすべて 夏と秋

バトルの結果は人気投票で決するというシステムにしているので、「どっちが良かったか」は曲を発表した後に決まりますよね。
これなら一応はリスナーの耳が優劣を決めて勝敗に反映されるため、「リスナーが決めた」という公平性が担保されているといえなくはありません。
しかし『T.D.D LEGEND』みたいに「あの伝説のグループの曲」という発表前からハードルが上がりまくっている状態だと、これまでヒプマイでリリースされてきた曲の中でも最上級じゃないと期待に胸を膨らませてきたファンが肩すかし食らっちゃいますよね……(笑)。
私はめちゃがっかりしました……アンチだけど……。
多分、レイジみたいなミドルテンポでスタジアムロックっぽい雰囲気を出したいという企画がもともとあって、それに適うようなトラックが上がってこなかったのだと思うんですけど……僕の想像でしかないけど(笑)。
でもこういう、「ストーリー的にはこういう曲が欲しい」というのが先に有る状態だと、そのヴィジョンにちゃんと追いついていけるトラックに仕上げられないと大変ですよね。
こういうことは今後も起こりそう。
伝説のグループの楽曲初お披露目なのに、実在する伝説のバンドの上っ面だけを持ってきたトラックに、何一つ「凄み」を提示できなかったラップが乗るという、なんともはや拍子抜けの曲でござんした。。。南無三。(-人-;)

そういえばヒプマイには直接関係する話ではないんですけど、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは2000年に解散しましたが、2020年に9年ぶり2度目の再結成を果たす予定でした。
2020年秋に行われるアメリカの大統領選で、トランプの再選を阻むのが一番の目的だそうです。
相変わらずガチな人達です……。
しかも再結成ツアーの皮切り公演は、なんと、世界最高の野外音楽フェスといわれるコーチェラ(Coachella Valley Music and Arts Festival)の初日のトリだったのです。
残念なことに、本来なら2020年4月に開催される予定でしたが、コロナウイルスの影響によりフェスは半年ズレて10月の開催予定に変更されました。
参加ラインナップに変更があるかもしれないので、レイジのコーチェラ参加や、ソロで予定されていたツアーがどうなるかは現在見通しが立っていません。
ただ僕が言いたいのは、たった3枚のオリジナルアルバムと1枚のカバーアルバムを残した四人のミュージシャンが、解散から20年経っても、今活躍しているミュージシャンしか呼ばれないフェスのトリを飾るような奇跡が起こるのだということです。
ヒプマイがらみで何度もレイジの名前を出していますが、彼らの政治的メッセージが優れているから伝説になったわけではなく、音楽が素晴らしいから今でも聴かれ続けているのだということ。
四人全員が優れた音楽家ではあるのですが、ザックが抜けた後に残った三人が組んだオーディオ・スレイヴ(Audioslave)の評価があんまり芳しくなかったことを考えると、闘争家のザックが三人と共作することで生まれたミラクルがレイジには宿っていたのだと思います。
ザックは「音楽は政治メッセージを伝えるための手段でしかない」と明言していたことは前のエントリでも書いたことですが、それこそがレイジを特別な存在たらしめていたのではないかと思うのです。
つまり、観念的な話にはなるのですが、「何が何でも伝えたいこと」を持つ人は、「他の人がたどり着けないくらい素晴らしい創作物」を作ることを志すことになると思うのです。
他の人と同じくらいの創作物であれば、メッセージも他の人と同じくらいの伝わりかたしかしませんから。
「群を抜いてすごいもの」を作ろうとする人はそうそういないですしね。
普通に生きていれば「群を抜いてすごいもの」を作る必要なんてないし。
狂気にも似た執念が「傑作」と呼ばれるものを作るんじゃないかと思いますね……。
そんな執念に捕らわれてパラノイアックになっていき、精神のバランスを保てなくなるアーティストもしばしば。
レイジという存在は、そういう突出した集団だったのだと思います。
何が言いたいかというと、ヒプマイとかオタク系のコンテンツが、過去の名作に気軽に手をかけることが常態化していますけど、本当に嫌なんですよ……レイプでしかないから……。
1stをリリースしてから2ndまで5年かかっているくらいなので、レイジもいろんな苦難を抱えながらの活動だったはず。
しかし結成から30年経ってもコーチェラでトリを張るような「伝説」を作り上げているわけで、そんな「伝説の存在」の美味しいところだけ取ってきて自分達のコンテンツに取り入ろうとして、まんまと失敗している……ざまぁないっす。
聲の形がマイ・ジェネレーション(My Generation)を使ってたのもめちゃくちゃ嫌だったわぁ……。
あれを褒めてる人、誰かいるんですかね……。

とりあえずDisは以上です!
「ヒプマイに絡んで欲しくないミュージシャン」
「次に登場するディヴィジョンはどこだ?」
ということも書いたので、また次のエントリで書きます!
ファッキューヒプマイ信者のメーン!

次→ヒプノシスマイクについて(9) ヒプマイに取り込まれないでほしいヒップホッパーたち

 - ヒプノシスマイク, 音楽

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