No No Girls 最終審査の感想
3か月ぐらいリアタイで見ていたガールズグループオーディションがあるのですが、最終審査を見届けたので感想を書きます。
No No Girlsという、BMSG(SKY-HIさんの会社)が出資して、ソロアーティストのちゃんみなが参加者の選考と、オーディションで誕生したグループのプロデュースを担うオーディション企画でした。
最終審査が1月11日に観客を入れたイベントとして催されたのですが、そちらを観覧してきました。
・自分のデビュー予想
最終審査には10人の参加者が残っていましたが、私は下記のメンバーが合格しデビューを果たすと予想していました。
CHIKAさん
NAOKOさん
JISOOさん
KOHARUさん
KOKOさん
MOMOKAさん
MAHINAさん
でした。
デビューする人数は事前に明かされていませんでした。
まぁ、事前に「●人グループとする」としていても、様々な要因で増減することがあるだろうから、人数を決めておくことは得策ではないでしょう。
大方のファンと同じで、私もデビューメンバーは7人ではないかと予想していました。
一番大きな根拠としては、SKY-HIがBMSGで最初に行ったオーディションから誕生したBE:FIRSTが7人だというところ。
これ以上の人数にすると楽曲での一人一人のパートが少なくて印象薄くなるし、まぁこのぐらいの人数が妥当そう。(あと余計な考えかもしれないけど、人数多すぎるとギャラの配分とかも大変そうかなとか思ったりする……)
ほか、番組のロゴであるハートマークから7輪の花が咲いているので、これがデビューする人数として7人を想定しているのではないかという予想をSNSで見かけていました。
そういうわけで、本当にどうしようもなかったら増減はあるだろうけど、7人が選ばれるだろうなと予想しておりました。
また、このグループのデビューメンバーに選ばれなかったとしても、BE:FIRSTの前例から考えると、トレーニー(研修生・デビュー候補的な存在?)として事務所に所属するとか、ほかもう1つグループを作った際に編成されることも全然あり得るだろうなとか思っていました。
合格すると予想していたメンバーの印象と、合格しそうだと思った理由を書きます。
CHIKAさん
歌唱力がバケモンクラス、ほかスキルも高い。
課題とされていた自身のなさも十分克服している。
詞も面白い。
NAOKOさん
全パラメータが申し分なく高い。
他メンバーとの調整役としても活躍している。
私は当初あまり良さを分かっていなかったけど、回を増すごとに魅力が見えてきました。
最終的にちゃんみなも指摘するところがなくなってしまった様子で、これはもうよほどのことがない限り当確だと思いました。
女性からの人気が高く、「NAOKOの女」という言葉も生まれていた。(というか、番組視聴者の八割から九割は女性っぽい気がする……最終審査の現場で見た感覚だと、男性がめっちゃ少なかった。来ていた男性も、娘や妻、彼女の付き添いっぽい人が多かった印象)
↑この二人は絶対通過すると全員承知していたかと思います。
JISOOさん
声質が素晴らしいうえ、声の使い方も上手い。
韓国から日本に生活の拠点を移すという覚悟の強さも印象としては良い。
作詞作曲どちらも上手い。
書く詞が面白い。
ダンス面がちょっと追いついていない、表現力が高められていないようには見えるが、ちゃんみなからはあまり指摘を受けていないように見える。
ただしダンスについては三次審査で「あとは伸びていくだけだ」と言われていたので、順調に成長していっているため問題視されていないのかもしれない。
課題としてあげられていた「楽しめているか」「しょうがないと妥協することもときには必要」という点には向き合えているようなので、少なくともちゃんみなから課されたテーマは克服するのではないかと思われる。
個人的に推しなので、ひいき目が入ってしまっているかもしれないが、こんな印象。
私含めてJISOOさん推しは多いようだが、「推しが多そうか」をちゃんみなが評価ポイントにするかというと、そういうわけではなさそうである。
ビジネス的に言うと、会社的には参加者をこのオーディションで合格にしなくとも、トレーニー所属という形で契約を結べれば損失にはならないわけです。
公開オーディションという形で、会社が費用を出して、特定の参加者に注目が集まる≒人気が出ることに寄与することになるので、そうなると人気が集まった参加者を他の会社に持っていかれることはある意味損失になると考えられます。
会社のお金で、他者の人材をプロモーションしてあげるということにもなりうるので。
そういう観点からすると、これも大方の人が予想していることでしょうけど、逃したくない参加者は次のグループ立ち上げやソロデビューを見据えてトレーニー所属の話を持ちかける可能性がある。
しかしJISOOさんは韓国の人なので、デビューメンバーに選ばれなかった場合、たとえば「トレーニー所属」という条件を提示されても承諾しない可能性が高いんじゃないかなと思ってしまったりもします。これは私の邪推ですが。
そんなわけで、ちゃんみなおよびSKY-HIがJISOOさんを欲しいと思った場合、オーディション合格ではないけど何らかの形でBMSG(B-RAVEだっけ……)所属、という形は取らないんじゃないかというのが私の読みでした。
他の参加者に比べて、JISOOさんは承諾しない可能性がまぁまぁあるので。
ちゃんみなが韓国と日本のハーフで、日本語と英語と韓国語のトリリンガルで、韓国のラッパーと結婚して韓国にいる時間が長くなりそうだし、BMSG的にはここで生まれるガールズグループも世界展開を視野に入れているはずなので、JISOOさんがいると韓国手の展開にも強そう、だから手放すことはなさそう……という読みをしている人がおりました。
確かに、と思う反面、「人気になる、海外展開をしやすくする」という部分を選考の基準に入れないというポリシーもありそうな気はした。
KOHARUさん
踊りが上手い、考案する振り付けが面白い(歌詞のイメージに合っている)、人柄が良くチームの空気がとても良くなるのでチームのために必要かなという読みでした。
歌とラップについては特段優れているというふうには感じないけれど、踊っていても安定した声の出方をしているのでこれも問題ないのでは……と思いました。
人間性が非情に素晴らしいので、なんか推さざるを得ないという感じでした。
個人的に二番目の推しです。
KOKOさん
ダンスがとても上手く、振り付けもかっこいい。
ダンスの世界大会で優勝経験を持つ。
歌も上手いと思うし、ちゃんみなも四次審査の前とかに歌唱力を高く評価していた。
ご実家がダンス教室で、そこで指導もしているとのことで、統率力もあると思われる。
とても自身家なイメージ。
ちゃんみなやSKY-HIが関わるオーディションじゃなければ受けなかったと語っていたりしたので、このオーディションにかける思いも強そう。
美人。(そういうところを見るオーディションではないとわかっていつつ)
全体的なパラメータが高いので、落とす理由が見当たらないように思われた。
MOMOKAさん
低音ラップがとても上手い。
ラップが上手い。
歌唱力もちゃんと上がってきている。
ダンスが意外と弱い部分があるようで、そこをちゃんみなから課題として提示されたが、12月に10人で出たバズリズムを見ると克服しているもようであった。
最終審査前のもようを見る限り、筋トレしまくっているようだったので、ダンス能力を向上できている可能性が高い。
合格になる可能性が高いのではないかと読んだ。
以前他のオーディションに参加しており、そちらで多数のファンを獲得しているもよう。
性格がとても良い。
MAHINAさん
最年少。
三次審査で一度脱落になったが、その際に「ラップがとても上手いと思うので、ラップで三次審査通過をかけてもう一度審査を受けないか」と打診された。
その後歌唱ラップ共に上達し、ユニークな創作ラップで審査員を驚かせるなど、ちゃんみなからは「なんでこんなのが出てくるのか知りたい」と評される。
ダンスはもともと得意なもよう。
詞にあわせた歌い方、表情の作り方も上手い。
これでデビューメンバーになればシンデレラストーリーにもなるよなと思う。(けどちゃんみなはそういうメンバー各々のストーリーは考慮しなさそうだとも思う)
性格も素直で、年が近いメンバーが作詞で悩んでいた際に献身的にサポートするなど人柄が良くチームワークが上手そう。
個人的に良いなと思ったのは、作詞のアイデアをちゃんみなに披露した際、「フルーツバスケット」の比喩を使いたがっていたが、ちゃんみなにわかりにくいと指摘され、「フルーツバスケット」の比喩を捨てて意味が伝わりやすいものに書き換えたところ。
自分のアイデアを大事にしすぎるあまり、人に伝わらない成果物になってしまうことはありがちなことだが、アイデアにこだわらず指摘どおりに直せる柔軟性はおそらくちゃんみなからの評価も高いはず。
自分のデビュー予想メンバーの印象はこのようなものだった。
ただここで、「ダンスが上手くてコレオもできる」枠として考えると、KOHARUさんとKOKOさんが被るなとも思いました。
ちゃんみなは「●●枠」とか考慮せずに決めそうだなとは思いつつも。
で、この二人が、最終審査のグループ分けで同じチームになっていたんですよね……これが気になった。
振り付けはメンバーで決めるものではなかったけど、これまでの審査でも振り付けとその統率で力を発揮してきた二人だったので、同じチームになったときにどういう化学反応になるかをちゃんみなは見極めようとしているのかな……と思いました。
それで言うと、「万能、絶対通過枠」と目されていたCHIKAさんとNAOKOさんが同じグループに分けられたことも衝撃でありました。
最終審査前に、みんなで五次審査の映像を見返してみようみたいな動画が出たのですが、その際にもCHIKAさんがNAOKOさんが評価されたヒットの打ち方がうらやましくて、自分でも挑戦していた旨の話をしていたし……。
デビューしそう枠には入らなかった人の印象も記しておく。
KOKONAさん
かわいらしいルックスからは想像しにくいが、ラップ好き。(差別発言ですかね……)
もともとちゃんみなの大ファンであるもよう。
作詞にも自信があるもよう。
他のオーディション番組にも出ていて、ファンが多くついているっぽい。
ただ自分としては、どこかのスキルが秀でているような印象はない……逆にどこか目立つ欠点があるようにも見えないので、全体的に「標準」な印象。
ファイナル前の審査で、ちゃんみなから「KOKONAはギリギリだった」と警告に近いフィードバックを受けていたので、通過の可能性は低いのではないかと思ってしまった。
ただ、本当に本当にひたむきで性格が良いし、ちゃんみなを慕う気持ちも強い人なので、この人が落ちるところなんて見たくない……と私は感じました。
あまり言いたくないのだけど、ラップについて、「その他もろ」「いい悪趣味」という言葉が使われていて、「その他諸々」を「その他もろ」にしていたり、「悪趣味」という言葉と、皮肉の意味で使われる「いい趣味」を合わせてしまってかえって意味を成さない表現になっていたりといったところが私的には気になっていました……。
ちゃんみなは歌詞を書くときに辞書で言葉の意味を調べたりするそうなのですが、言葉の意味を正しく把握していないと面白い歌詞にならなかったりはするので、そういう基礎的なところが固まるまでは厳しいのかも……と思うなど。
けどその辺のラップをちゃんみなが書き直し指示をしたりしていなかったりもしたので、「この年齢でこのレベルに達していれば十分」と肯定的評価をされていた可能性ももちろんあります。
FUMINOさん
「R&Bに革命が起きそうな歌声」と二次審査時にちゃんみなに評された参加者。
もともとtictokでカバー動画を上げていて、万単位のフォロワーを獲得しているとのこと。
けれどそれが原因でアンチが発生し、家の住所までネット上に曝されているという大変な状況になっていたりしたそう。
ダンス経験があまりなかったが、オーディション中にどんどん上達していった。
ちゃんみなからは裏声を使わない歌う方の体得を課題とされていたが、上手いこといったっぽい。
全体的に伸びが早い。
ただ、このグループに欠かせない存在なのか……となると、微妙なところではあるという感じはした。
歌声は本当に魅力的ではあるけれど、個性がとても強く、グループで歌うときに2パートぐらいを担うだけとなると、かえって個性の強さが徒になりかねないかもなー……とか思いました。
YURIさん
ちゃんみなから色気のある歌声と高く評価されていた。
ダンス上手い、歌うまい、ラップもできる。
個人的には作詞の着眼点も言葉選びも押韻も上手いところが素晴らしいと思う。
しかしなんとなく惹かれるところがあまりなかった。
真面目で練習熱心な性格でいいし、実際成長に繋げているところなどかっこいいとは思うのだが……個人的にめっちゃすごいな、いいなという印象を持つ機会がなかった。
そこが「クール」「ミステリアス」として好きな人には刺さっているのかもしれないけど、私としてはこんな感想。
最終審査を観る前の印象はこんな感じでありました。
・最終審査イベントの内容
五次審査から最終審査に向けて、5か月ほど期間が空いたものの、グループの課題曲とソロ曲を習得しなければいけないし、それまでの審査でこなした曲も審査会場で披露しなければいけないとのことだったので、時間はありそうでないような状況だった。
また、最終審査はKアリーナで客を入れて行われるイベントだったが、タイムテーブルとしてはそれまでの審査で練習した曲を披露、その後最終審査の課題曲の披露という流れになっていた。
審査に入る前に体力の消耗や声帯の疲労を起こしてしまうのでは……と思ったけど、デビューしたら何曲もぶっ続けでやることになるわけだし、それも見越しての審査になるのかなと思いました。
また、これは予想どおりでしたが、最終審査はグループ課題曲→ソロ課題曲の流れでした。
あ、一応補足のために書くと、グループ課題曲はちゃんみなが作った『DROP』という曲を2グループに別れて披露。
その後のソロ課題曲については、ちゃんみなの既存曲から1人1曲選んでカバーするというもの。
カバーに当たっては歌詞・メロディ・キーを自由に変えてもよし、そのまま使ってもよしというものでした。
実際に披露された曲を見ると、構成やアレンジの変更も可だったよう。
各々工夫を凝らして、自分のやりたいステージに昇華させていました。
なお、ソロでカバーされる曲は公開されていたので、予習として一応何度か聴いてから本番に臨みました。
とはいえ歌詞や曲の構成を覚えきることはできなかったので、どうアレンジされたかなど私ははっきりとはわからなかったです。
・会場で最終審査を観てからの印象
そもそもだが会場は大きく、私の席は舞台から遠く、私は視力が良くないので、モニターで抜かれていた人のパフォーマンスしか見れていないです。
また、当日マイクトラブルが信じられないぐらい多かったので、声が小さいとか聞こえなかったといった類いの印象が、本人達のスキルではなく音響側の問題である可能性も否めません。
あとバンドの演奏の音量が大きくて、声がかき消されがちだった気がする……。
しかし自分の耳で聴いた印象で話すしかないです。
CHIKAさん
思っていたよりもバケモン。受からないはずがない。
グループ課題曲は余裕で乗りこなし、ソロは全ての技術を高い水準で披露。
本当にすごい。
ソロで披露したオリジナルの詞もすごいし、壮絶なシャウトをかました後にアレンジががらっと変わるところもパフォーマンスとして面白すぎました。
ステージ後のトークも上手で、本人が楽しそうにしていたので安定感しかない。
いわゆる、「デビューする準備が全てできている人」だなと。
NAOKOさん
申し分ない。
全部できる人としか言いようがない。
ソロ曲では「沈黙する瞬間を作りたい」という構想が事前に番組で語られていたけど、事前に軽いネタバレがあったにもかかわらず度肝を抜かれました。
もともとカバーする曲が他と比べても短いので、どうやって魅せるんだろうと思っていたけど、ダンスブレイク→静寂→ポエトリーリーディングチックなラップを空白を入れながらかます→ダイナミックなバンド演奏が入ったアレンジ、転調した冒頭の歌詞を歌唱して締めるというもの。
オリジナル詞は私はあんまり良いとは思わなかったけど、創作の能力よりは一曲のパフォーマンスの完成度を審査するのだろうし、全然問題無さそう。
JISOOさん
髪色を大胆に変えていたので、最初に抜かれた際は歓声が上がっていた。
歓声のボリュームが最も大きなメンバーの一人だったのではないだろうか。
客席で、周囲の女性から「イケメン」という感想がちらほら漏れていた。
かわいらしいルックスかと思っていたのだけど、短髪も相まってイケメンとしての評価が高まっていたのかもしれない。
グループ審査時、ダンスは抜かれているところを見る限りあまり気にならなかった。
歌唱は申し分なかったが、低音のラップ部分で聴き取りづらい箇所があるにはあった。
ソロ審査でも、マイクに声が乗らない箇所があってヒヤヒヤした……低音が苦手か?
ギターを演奏しながら歌う箇所があったが、ギターのどの音がJISOOさんのものなのかわからなかったので、それでええんか……と思わなくはなかった。
ただ、本人もMCで話していたけど、とても楽しそうにしていたし、ちゃんみなからの課題をクリアしていると取れなくなかった。
自分に自信を持ちたいという本人のテーマも、達成しているなと思いました。
なので、絶対合格とまではいかないけど、ほぼ合格だろうな……と思いました。
まぁ声の使い方は安定しています。
多くの人が弱点と考えていたダンスについては、ソロ審査ではほとんどそれが問われないパフォーマンス内容になっていた。
まぁ多分、伸び代とか時間に対する成長度合いなんかもちゃんみなは見ているだろうから、本当に課題であればそれが問われるようなパフォーマンスにしろと指示するはずなので、多分よいのでしょう。
個人的には構成もとてもよかったです。
エモいポップパンクみたいな異色の曲をやることに決まった後、番組で見せられている範囲では黒っぽい服を着ていたので「バンギャっぽい衣装とかでやるのかな」と思っていたのですが、まさかの白ベースの衣装で登場。
髪色も相まって死ぬほどかっこよかった。
KOHARUさん
ダンスが上手い、曲によってキャラがガラッと変わる憑依のさせ方の面白さがある。
歌唱は難点とは思わなかったけど、ラップでたまにマイクに声が乗りにくくなっていたので心配はある。
私的には不合格となるポイントは感じなかったが、歌の面が可もなく不可もなくという評価になりかねないとは思ったりした。
ただダンスが突出して上手く、人柄が良すぎるので、やはりいってほしい……という思いは強まりました。
KOKOさん
ダンスが圧倒的に上手い。
しかしグループ審査時、ラップがマイクに乗りにくいように聞こえた。
ソロ審査でも、曲の音程に声を合わせられていないようだった。
これは曲のイメージに合わせて、悲痛な叫びに聞こえるようにしていたのかもしれないが、KOKOさんは絶対に受かると信じていた勢としてはひやっとしてしまった。
ちゃんみなが「キーを変えるのもOK」としていたのは、こういうことだったのかもしれない……と思った。
楽曲の中で表現したいことが明確にあり、コンセプトに沿った表現を考案することもできるのだが、歌声が追いつけていない可能性があるとは思った。
けど、曲のイントロ部分のアレンジのドラマチックな感じとか、振り付けの美しさは無視できない……。
MOMOKAさん
多分ダンスはだいぶ上手くなっていた。
ただ微妙にダンスしながらのラップが安定しないように聞こえる瞬間もあった。
ソロ審査はトップバッターだったが、ダンスはあまりせず、歌唱で聴かせる内容だった。
サビ部分の高音がギリギリ外れない域で出ているように思ったので、これはマイナスと取られる可能性もあるぞ……と思った。
本人が考案したのかはわからないけど、白いドレスの衣装を墨?で黒く汚す場面があって、かなりインパクトがあった。
そのアイデアも、曲のコンセプトと合っていたので、ただのインパクト勝負ではないなと思った。
MAHINAさん
グループでのパフォーマンスは一番安定していた感がある。
声のノリがずっと良く、ダンスもよかった。
ソロ曲では制服を着て、青春っぽいことをするミュージカルの一場面のようなパフォーマンスであった。
ラップの潜在能力を見出されて進んできたが、J-POP寄りの歌だった。
動きながらでも声がぶれないので、まぁ恵まれた身体を持っているのかなと思うなどしました。
低音高音どちらもちょっと心配になる箇所はあるものの、刹那に想いを馳せる系の曲なので、まぁそういう演出と取れなくはないかな……という感じだった。
安定していると感じたが、絶対通過するという確信は持てない感じ。
でも最年少15歳であんな肝の据わったパフォーマンスやMCができるなら、先の成長を見越して通過することもあるかもとは思わされる。
KOKONAさん
ダンスは多分遜色ないが、声がマイクに入りにくかったように思う。
配信で聴き直してみても、パ行の破裂音がめっちゃ入っており、これはもしかしたらマイナス評価に繋がるかも……と思うなどした。
ソロ審査ではポールダンスに挑戦するということが事前に明かされていたが、すごい体勢になりながらも歌っていてすごかった。
ただ、マイクがずれるようで何度も位置を直していたり、もしかしたらマイクが近くなりすぎてしまったためか声の入り方が安定しなかった。
また、途中で入ったおそらくオリジナル詞かと思われる部分が、非常に直接的にメッセージを叩きつけたような内容で、これはクリエイティブ面で加点されるべきクオリティになっているのか……? と思ってしまった。
パフォーマンス終了後はみんな、MCのアナウンサーさんとパフォーマンスについて1~2分くらい話をするのだが(次のステージの準備時間を作るためと思われる)、ずっと息切れを起こしていたのが気になった……自分のポテンシャルを超えるパフォーマンスに挑戦して、もしかしたらそれに体力が追いついていないと評価されるおそれがあるなと……。
そもそもポールダンスをするというアイデアも、披露する曲が決まった後に、ちゃんみなが「私はこの曲をライブでやった時はポールダンスをした」とさらっと話したところ、KOKONAさんが食いつき、そのままKOKONAさんもポールダンスをすることになったという流れであった。
どこかの段階で、「ポールダンスをしながら歌唱をする体力作りが間に合わない」と判断することもできたんじゃないかと思わざるを得なかった。
FUMINOさん
グループ審査時、良くも悪くも目立たなかった感じがした。
ソロ審査ではピアノの弾き語りが見せ所だったよう。
特にマイナスなところは見当たらなかったけど、高音と裏声を多く使っていたような気がして、これまでの成長を見せるような構成にしてもよかったかも……とは思った。
また、ダンスの伸び率も自他共に求める早さだったようなので、ダンスができるようになったところを見せてもいいのではと思わなくなかった。
まぁそこはJISOOさんも同じか……。
ただ、ソロで歌われた「朝起きたら生きる理由探し」という旨の言葉は、この日聴いた言葉の中で一番胸に響いた。(私は長いこと自殺志願者だったもので)
YURIさん
最初に登場したときから、なんかめちゃくちゃかわいくなっている……? と思った。
多分表情が豊かになったのだと思われる。
それに伴ってか、声の表現にも柔らかいものが入ってくるようになって幅が広がっていた。
正直あんまり惹かれるところがなかったと書いたが、この日一番印象が変わったのがYURIさんだった。良すぎる。
ダンスは安定的に上手い。
歌唱は上手だけど、低音のラップがやや乗りづらいかも……とは思った。
しかしソロ曲が非常によかった。
最終審査前に、お父さんを亡くしていて、それ以来暗くなった、落ち着きすぎてしまったという過去が明かされていたのだが、そのお父さんに向けたオリジナルの歌詞が追加されていた。
「そんなん泣くに決まってるやろ」と言えばそれまでなのだけど、その歌詞の表現が詩的で、すでにスタイルが確立していると感じさせられた。
歌詞を作るのが上手い。そして感傷に囚われすぎない感性は信頼に足るものだと思う。
・結果発表後
KOKONAさん、FUMINOさん、KOKOさんがデビューメンバーには入らなかった。
審査結果発表時、デビューメンバーは何人になるか明かされていなかったのだけど、名前を呼ばれた人が進んでいったスペースが広くなく、5人呼ばれた時点で、「あ、多分これ7人だな」と思うなどしました。
配信を見ると、名前を呼ばれて前に出た参加者が隣の人との距離の詰め方を調整しているようだったので、もしかしたら参加者さんには7人になる予定だと伝えられていたのかもしれません。
それぞれに対するフィードバックは後ほど本人には伝えるとちゃんみなは話していた。
入らなかったメンバーがコメントする時間があったら、多分自分はもらい泣きしていたと思うが、入らなかった人はコメントすることがなかった。
多分だけど、そういった人達の涙を消費するような企画にしたくなかったのではないかと思う。
そういえば、合格者に対しても、合格した理由は話されなかったな……そういう時間があったら、合格者は泣くだろうし、私は合格者からもらい泣きしそうであった。
審査が難航していた様子だったので、もしかしたらそういう時間はカットせざるを得なかったのかもしれない。
審査が難航していたっぽいということは、結果発表前のゲストライブコーナーが思ったよりも長かったので、「あぁまぁそりゃ長引くよな」と思わされました。
倖田來未さんが曲の間にMC長めに取っていたので、そんな感じかなと思いました。
結果発表後、KOKONAさんは涙を流しており、ほか二人は毅然としていたように見える。
もしかしたらそのまま2グループ目を作ることが発表されるのではと期待していたが、そうはならず。
3人の目の前で幕が下りて、そのまま退場する形になった。
ただ、最後に舞台にちゃんみなだけが残り歌唱していたのだけど、最終審査前日に配信が解禁された『Sad Song』では最終審査に進んだ10人が舞台に戻ってきて、パートを分け合っていた。
もちろん、通過できなかった3人も。
ニクい演出過ぎて死にそうでした。
その後、番組のテーマ曲でもあったNGが流れ、今度は3次審査まで進んだ30人全員が登場してみんなで1パートずつ? 持って歌唱。
最後の方にYURIさんが自分のパートを飛ばした? 感じになっていて、困り顔で歌詞を間違えていたのが面白かったです。お祭り最後のわちゃわちゃ感というか。
ただ、AIKOさんのパートでマイクが切れていたようで、完全に音が入っていなかった……このマイクトラブルはいくらなんでも可哀想すぎた……。
・結果についての感想
パフォーマンスを見て、CHIKAさんNAOKOさんをのぞけば、誰が通過してもおかしくないし、誰が落ちてもおかしくないとは思っていました。
ただ、KOKONAさんとKOKOさんについては、歌唱が十分ではなかったように思います。
もう1グループ作ることになるとして、ちゃんみながそのグループのプロデュースもできるのかと言うと微妙なところだとは思う。
日高さんですらビーファーストをプロデュースできていても、その後にデビューしたマーゼルには全部タッチするのは難しいもよう。
日高さんで言うと自身がソロアーティストで、会社経営者で、ビーファーストのプロデューサーなのでどう考えても手一杯。
ちゃんみなもソロアーティストであり、HANAのプロデュースをしつつ、育児もすることになるわけで……。
もう一つグループができるとしても、関与する範囲は限られることになりそう。
まぁ考えてもしょうがないことだけど……。
でもそう考えたら、デビューメンバーが7人なのも、ちゃんみな自身子どもができたし、自身もソロアーティストなので、グループの人数が増えすぎると管理も大変だからって理由もあるのかも。
ちゃんみなはオーディション参加者全員がはけた後、「待っててね」と言いながら舞台を去って行きました。
HANAのことを言っているのは前庭として、ほかの参加者さんたちの続報を待っていてという意味もあるように聞こえました。
そう信じたいだけかもしれませんが……。
そもそもこの最終審査を、客を入れるイベントとして実施したのには、このオーディションが育成プログラムとしての側面を強く持つもので、参加者を業界にお披露目する意味もあるという話だったと記憶しています。
最終審査までに脱落した20人が自己紹介とか、今後の抱負を語る時間もあったので、なんかもうめっちゃよかったです。
最終審査でゲストとしてライブを行っていた倖田來未さんがMCで「今日めっちゃ業界人来てるからチャンスだよ。裏すごかったですからね」と話していました。
いい姉御……。
そもそも自分もプロを目指して参加したオーディションで2位だったけど、デビューすることができて、歌手活動25周年を迎えたとのこと。
人生万事塞翁が馬ですね。
しかし、SNSでは落ちたメンバーのファンが不満や怨嗟を大量に投稿しているのを見かけます……中には他のメンバーやちゃんみなを咎める内容もあります。怖い……。
「あの子はちゃんみなに刺さらなかったから落ちた」「オーディションで拘束した一年間を返せ」「ちゃんみなははじめから通すつもりがなかった」「早く他の事務所に持っていかれてしまえ」「あれだけ頑張ったのに落としなんてありえない」などなどなど。
結果的に私は、推しがオーディションに合格できないという状態を経験したことがないのだけど、とは言えヘイトを撒き散らそうと思う心理があまりわからず恐怖を覚えます
いやまぁ、私もネットで何かしらへのヘイトを吐き出すことはあるのですけど、とは言え無理筋だろそれは……という意見が多く見られたので驚きました。
落選した人へのフィードバックが、我々ファンにも公開されるかどうかは不明です。
でも真摯に向き合うだろうな、とは私は思ったりします。
推しが受かった側の人間の楽観的観測でしょうか……。
オーディション終了後のSNSが怖かったです、というのが言いたかったことでした。
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