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映画音楽本ごはんの話を、面白く書けるようにがんばります

*

【何が消えて何が残った】イエスタデイ【世界観ガタガタ中二妄想具現化音楽映画】

      2019/11/05

映画『イエスタデイ』を観てきました!
映画の紹介と、感想を書きます。

・映画の紹介

売れないシンガー(ヒメーシュ・パテル)が主人公の映画です。
ぱっとしない曲を作っては発表する生活を送っている主人公。
マネージャーを務めてくれるかわいい幼なじみの女の子(リリー・ジェームズ)の励ましはあるものの、誰からも評価してもらえない状況に、音楽の道を諦めようかと思うようになります。
ある日世界中で大停電が起こり、その瞬間に彼はバスにはねられて大けがを負います。
意識が回復した彼は違和感を覚えます。
友人たちの前で、誰もが知るビートルズの超名曲『イエスタデイ』を披露しても、みんなはそれを知らないのです。
そう、世界から「ビートルズ」が消えてしまったのです。
しかし彼には世界の異変の波が及んでおらず、記憶の中にはビートルズの名曲たちが存在しています。
彼はビートルズの曲を自分の曲として発表するようになります。
演奏者や歌声は違えど、ビートルズのサウンドとグッドメロディを得て、主人公は人気を獲得するようになります。
しかし幼なじみとの距離が出始めたり、ビートルズの曲を「自分が考えた音楽」と語る彼の周囲に怪しい動きを見せる人たちが現れ……。
というお話でした。

監督はダニー・ボイル。
『28日後……』や『トレイン・スポッティング』を撮り、ロンドンオリンピックの式典の芸術監督を任されたイギリスの名手ですね。
脚本は『ラブ・アクチュアリー』や『アバウト・タイム』で監督も務めていたリチャード・カーティス。
日本でも人気の高い二作を製作した人なんですね。

・映画の感想

まぁまぁでした……。
テンポ良く進んでいくので、とても観やすいのですが、正直、予想の範囲から出て行かない展開が続きます。
しかも描き方も予想の範囲内の連発。
ダニー・ボイル作品って『トレイン・スポッティング』と『スラムドッグ$ミリオネア』しか観ていないのですが、こんな作風の人だったんだっけ……。
『28日後』は観てみようと思います……。
しかし脚本のリチャード・カーティスは、『ラブ・アクチュアリー』と『アバウト・タイム』を観ています。
この人の脚本、好きじゃないですね……「わかりやすいもの詰め込みました」って感じがして……。
人気のある理由も、わかるんですけど。

ただ、幼なじみの役がめちゃくちゃかわいかったですね。
顔もかわいいし、身振り手振りもかわいい。
都合のいい女過ぎでは? 感もありますが、まぁ、それはそれ……。

主人公がインド系男性になっている理由、よくわからなかったですね……。
ビートルズの面々はインドに瞑想をしに行ったり、インドの楽器を曲の中で演奏していたりしてたけど、そういったつながりを感じさせる描写はありませんでした。

あと、字幕がけっこう雑でした……。
英語では、会話の中にさりげなくビートルズの曲名を使っていたりするんですけど、それが全然伝わらない字幕になってました。
テンポが早い映画だから、普通の会話として成立する字幕にするのが精一杯だったのかなとは思うんですけど……。
まぁ、「ビートルズファンにしかわからない」映画にすると若い人が楽しめないし、そう言う小ネタは切り捨てるスタイルを選択したってことなのでしょうけど……。
でも、物語の一番感動するポイントも、ビートルズについて全く知らない人にはわからないものでしたよね。
主人公が映画の最初の方で、「学園祭でオアシスのワンダーウォールをやった」と話すところも、「ワンダーウォール」という曲名が訳されてなかった……。
ビートルズが消えた後に「ワンダーウォール」をググる展開にもつながるところなので、アレを訳さない意味がわからない……。

町山さんをはじめ、この点を指摘する人も多いですけど、ビートルズを「メロディメイカー」としてしか捉えていない点も問題ですよね。
ビートルズの存在って、ポップミュージックに様々な要素を持ち込んで広めたという功績もあるし、ジョン・レノンの活動にも顕著ですが実際に社会に与えた影響も大。
ファッションの面でも、ビートルズの影響って計り知れないほど大きいはず。
なので、前提を崩すようになってしまいますけど、本当に「ビートルズがいなかった」のなら、僕たちの暮らす社会が今の形になっているとは思えないんですね。
音楽文化なんて特にそうです……。
それにイギリスにとって、ポップミュージックは重要な輸出産業なので、イギリスという国が現在と同じ形になっているはずないんですよ。
オアシスをはじめとする90年代のブリット・ポップムーヴメントなんて、ミュージシャンが政治情勢にも影響を与えたわけで、それ抜きにしてイギリスを語ることができないでしょう。
ロンドンオリンピックの式典も、ポップミュージックのカタログの様相でしたしね。

SF映画って、「嘘」を決めて、その嘘を成立させるために様々な設定を決めていくのが定石のようですが、リチャード・カーティスの作品って、「なんでその世界がそうなっているのか」を描くことをはじめから放棄しているので、この映画でも「本当にビートルズが存在していなかったらどうなっているか」で考えるべきじゃないんですよね。
停電の瞬間に「ビートルズ」の存在が世界からスポッと抜けてしまった、という状態なのだと思います。
なのに、作中では「オアシス」も存在していないことになっていたりするから、観ている側もややこしく感じてしまうんですよね……。
しかも作中での音楽演奏シーンが、ことごとく、べつにかっこよくないです……。
ビートルズの曲も、スクリーンで流れているものは、あんまりよくなかったです……。
なので音楽映画として観たら、2点ぐらいですね……。

主人公と幼なじみの恋愛の展開も、マジで、面白くはなかったですね……。
二人で楽しそうにしているシーンは、幼なじみ役の子の容姿と演技のおかげで良い仕上がりなんです。
しかし途中からの「シリアスな展開」になってからは、使い古されまくったシチュエーションと台詞だけで構成されていて、大変キツいものがありました……。
恋愛映画としては5点ぐらいでは……。

ただ、コメディとしては面白い点がいくつもありました。
実在の人気歌手であるエド・シーラン本人役で出演していましたが、彼のいじられっぷり……。
彼のことはあまりシーランのですが、あんなにナルシストなんですかね……?
彼のスマホの着信メロディが自分の曲だったところ、マジでめちゃくちゃ笑いました。
シーンの転換点で彼の曲が流れ出したから、普通にBGMとして使っているのかと思ったら、彼が電話に出たら切れるという……。
エドさん、こんな風に使われているって知っているんですかね?
嗚呼おかしかりけり。
他も、笑えるシーンは多かったですね。
コメディとしては6か7点ぐらいは行くような気がします。
でも音楽についてのネタが多いので、そこがわからない場合はコメディとして楽しむことは難しい内容ですね……。
コールドプレイのネタも僕は笑っちゃいましたけど、海外ではコールドプレイがああいう扱いを受けているって知らなかったら、「コープレ馬鹿にしてんのか!」と憤慨することになってしまいそう……。

ここまで、ネタバレなしの感想です!

ここから、ネタバレ含む感想を、ざっくばらんに書きます!

ビートルズの存在を覚えている人がいるということは割と早い段階でにおわせていたけど、ああいう形で登場してくると思いませんでした。
あそこは意表を突かれましたねぇ……。
ただやはりあそこでも、何故彼と彼女の記憶が失われていないのかはわからず……謎……。
彼女らも何か事故ったのかなぁ。
しかしそこを説明しないところも、やはり、この映画で起こった不思議な出来事に規則・法則はないことの証なのでしょうね。
でも、それなら、そもそも主人公が事故で大けがを負うって展開が必要ないからなぁ……。

その後、ビートルズファンの女性からメモを受け取って、主人公が旅に出るシークエンスには長めの時間が割かれていました。
正直、「メンバーに会いに行くんだろうな」と気づいたのですが、レノンが生きているという発想はなかったのでめちゃくちゃびっくりした
あそこはすごく良かったですよねぇ……。
主人公の身振り手振り台詞がちょっとわざとらしい感じがしたけど。
そういえば、『アバウト・タイム』で唯一好きだったシーンも、父親との別れの場面だったなぁ。
あちらも海辺の家が舞台だった。
イギリスっていうと曇ってて暗い天候のイメージだけど、あちらの映画もこの映画のこのシーンも、晴れやかで透明な光で照らされていた気がする。
リチャード・カーティスの好みなのでしょうか。

恋愛の部分なんですけど、「彼女をアメリカに連れて行く」って選択肢はなかったのか……?
選択肢にすらなかったっていうのが、ちょっと疑問です……。
まぁ、このように、リチャード・カーティスの脚本は、観客がいろんなところに「目をつむる」ことで成り立つ作品なんでしょうね。
僕が好みではないゆえんもここだなぁ……。

そういえば、イギリスの映画で「教師」がモチーフのものってあんまりないような……。
日本だと「教師モノ」ってよくある題材だけど、海外ではドラマチックに作りにくいのかな……。
まぁ、「教師モノ」ってGTOしかり、学校に問題があって、それを主人公が解決していくってものになりがちなわけで、それは裏を返せば「日本の学校という機関・システムに問題大あり」だから成り立つモノ。
教育機関・教育システムに信頼が置かれている国では、日本のドラマなんかにあるような「教師モノ」が作れないのかもしれないですね。
教師って、「つまんない仕事」の筆頭にあるような感じ。

「グッドメロディ」だけを武器にして、あんなに売れるか?
それに記憶だけを頼りに、曲のアレンジの細かいところが再現できるか?
まぁ、そこを突っ込んでもしょうがない気がするのですが、『ヘルプ』のアレンジが全然好きじゃなかったので、自分の中でそういう疑問が噴出してしまい、あんまり没頭できなくなっちゃいましたね……。
それに現代はもう、ギターロック全盛の時代ではないのに、あんなアグレッシヴなアレンジのロックサウンドが世界中で人気を得るという描写には全然リアリティがなかった。
去年の『アリー スター誕生』もそうでしたけど、ロックバンドが大衆人気を得るという流れが「すでに失われた過去」という自覚があるからこそ、ああいうことをするんだろうか。
(まぁ、アリーはリメイクものだから、描写に現代性がなくても目をつむれるけど)

良心の呵責の末に、「ビートルズをみんなに解放しよう」ってことになるのはすごくわかりやすかった。
正直、途中から、こういう展開になるんだろうなって予測はつきましたけど……(笑)。
でもそれをわざわざスタジアムでやるってことや、告白も一緒にやっちゃうってことは予測できませんでしたね。
なんか好きじゃなかったっす……。
「公衆の面前で告白」って『ラブ・アクチュアリー』の首相のパートでもありましたけど、あそこも痛々しくて好きじゃなかったです……。
自己顕示欲つよっ……という感想。
ルーフトップ・コンサートのところも、なんであれをやらなきゃいけないのか全然わからなかったしな……。

あと、マネージャーが悪い人にされすぎでは。
なんかリチャード・カーティスって、アメリカへのコンプレックスが有る気がします。
ラブ・アクチュアリーの首相ネタもそうですけど。
『アバウト・タイム』でも、アメリカでも人気のある数少ないイギリスロックバンドであるザ・キュアーの曲を流していたりして、なんか「クール・ジャパン」と同じような寒さがあったなぁ。
リチャード・カーティスは『パイレーツ・ロック』という音楽映画も監督していたので、そちらを併せてみてみると、彼の音楽観のようなものももっとわかるかもしれません。

・僕はビートルズ

日本の漫画に『僕はビートルズ』というものがあるんです。
現代日本で、ビートルズのコピーバンドをやっている若いバンドが、昭和にタイムスリップしてしまうという漫画です。
そこはまだビートルズが世に出てくる前。
コピバンたちは、ビートルズの楽曲を「自分たちが作った曲」として発表し、音楽業界で成功を収めていく……というお話でした。
僕はこの漫画を途中まで読んでいたのですが……なんだか『イエスタデイ』と似ていませんか?(笑)。

もともと漫画賞に応募があった漫画で、そのときに審査員を務めた漫画家のかわぐちかいじが同作を高く評価し、それを原作として自ら連載したという経緯のある作品です。
かわぐちかいじさんは『ジパング』という作品で現代の戦艦が過去にタイムスリップする……という、大戦のifモノが大好きな人。

これを読んでいて一番イタかったのは、主人公が、ビートルズの曲を盗用して名声を得ていくクセに、いちいちデカいことを言うところです。
例えば、ビートルズの曲なので歌は英語なのですが、それを日本語に訳さずにそのまま英語でレコーディングするんです。
で、それを「なぜ英語で歌うんですか?」と問われた主人公は、「最初から世界を狙っているからですよ!」と豪語するんです。
なんかこれも架空戦記と一緒で、敗北に対するコンプレックスが反動になって、デカいことをかまさないと気が済まないという恐ろしい自己顕示欲の発露だと思いました……。
まぁ、自分が有名人になって、かっこいいことを言ったりする妄想をしたことは僕にもあります。
あるけど、それを作品の中でやっちゃうのって、どうなんだろうって思います……。
(嗚呼、僕は高校生になったばかりの頃にレディオヘッドを聴くようになって、「この人たちの音楽を自分が作ったことにできないものか……」と考えたりしていましたね)

『アバウト・タイム』も、タイムリープを軽薄に用いる若者が、その力の持つ重みに気づかされるという点では『時をかける少女』に似てるし、リチャード・カーティスは日本のコンテンツと相性が良いのかもしれませんね。
そういえば、『ラブ・アクチュアリー』をパクろうとして、完璧なる駄作になった『すべては君に逢えたから』という邦画がありましたね。
クリスマスに、いろんな世代の男女の恋愛を群像劇で描くというコンセプト。
↓劇場公開時は、もっとモロに『ラブ・アクチュアリー』なビジュアルでした(笑)。

感想については以上です!
ここから、「考察」をしていきます。

・何が消えてて何が残っているのか

SFとしては破綻していると前述したので、正直「考察」もクソもないのですが、作中に出てくる固有名詞が僕でもわかるものがほとんどだったので、せっかくだし記録しておこうと思います。
多分この映画のターゲット層が、僕のような30代前半以降の人間なんでしょうねぇ。

まず作中で「消えてしまった」ことが示唆される存在をピックアップします。

・ビートルズ
・オアシス
・ジェイZ
・コカコーラ
・ハリー・ポッター

これらは、ビートルズ同様に「誰もが知っている」知名度を誇ります。
ただ、「誰もが知っている」からと言って消えるわけではなく、ビートルズと同時期から脚光を浴びて現在でも活動を続けているローリング・ストーンズは健在。
俳優・プロデューサーとしても名を馳せるラッパーのチャイルディッシュ・ガンビーノもググればドナルド・グローヴァーとして出てきました。
彼は18年に発表した『ディス・イズ・アメリカ』が、独創的で奇怪で意味深な映像と、前衛的で不気味な楽曲が大変な話題になりましたね。

他に作中で存在していることがわかる存在もピックアップします。

・モーツァルト
・サリエリ
二人はエド・シーランの口から存在が語られます。

・キラーズ
・フラテリス
・ピクシーズ
・レディオヘッド
この4つのバンドは、主人公の部屋にポスターが貼られています。

・フランツ・フェルディナンド
・フラテリス
主人公がTシャツを着ています。
フラテリスはポスターとTシャツ両方で出てきます。

・カーディB
・ジャスティン・ビーバー
レコード会社の人間から引き合いに出されます。

・ペプシコーラ
主人公がコカ・コーラを注文するも、「え?」って顔をされたので、ペプシと言い直すと、給仕が取りに行ってくれるというシーンがありました。

なぜこんな風にリストアップするかというと、「何が消えていて何が残っているのか」の基準がわからないというところなんです……(笑)。
ぶっちゃけ、脚本家は「これが消えていたら面白いと思ったものを、話の流れで言及しただけ」と語っているので、答えはない問題なんです。
台詞で語られているところはリチャード・カーティスが脚本で書いた部分で、ポスターやシャツで使われているものはおそらくダニー・ボイルが演出した部分なのだと推測できます。
なので、台詞で登場したアーティストと、画面に登場したアーティストとで、法則が異なっている可能性はあるんですよね。
ただ、パンフレットによると、
「キラーズのフロントマンは『オアシスのライヴを観てバンドに夢を持った』と話しており、ファンの間では『オアシスがいないならキラーズもいないはず』と物議を醸している」
のだそうです。
フラテリスも同様に、オアシスのファンのようなので、彼らはなぜ存在できているの? という疑問を持つ人も多いようです。
まか00年代にデビューした世代が、オアシスにビンビンにならずにいられる可能性って、相当低いと思いますが……。
(関係ないですが、18年に行われたキラーズの来日武道館公演、ガラガラでしたね……)
ただ、オアシスについては、「まんまビートルズやん」として世界的にも認知されているんですね。
オアシスの楽曲からのそのまんまの引用は多いし、ビートルズのカバーもたくさんやっているし、ボーカルのリアムはファッションをジョン・レノンに寄せすぎて、兄でありソングライターのノエルから「あいつは自分をジョン・レノンだと思い込んでいるようだ」と揶揄されたりしているからです。
まぁ、一番有名なビートルズからの引用は、『ドント・ルック・バック・イン・アンガー』と『イマジン』でしょう。

あと、『フォーリング・ダウン』と『トゥモロー・ネバー・ノウズ』も似てる気がします……。

そんな風に、オアシスはモロにビートルズだから、ビートルズ消失とともに消えたのではないでしょうか。
彼らの2ndはイギリスで400万枚以上売れたそうなので、ビートルズとともに「誰でも知っている」から消えたという線もありそうではあるのですが、「売れまくった」が基準なのであれば他にももっと消えていないといけないものがありますからね……。
ストーンズは、もしかして知名度は高いけど売り上げはそこまで高くないってことなのかな。
クイーンは死ぬほど売れているはずなので、彼らへの言及があればまだ考察しやすかった……。
これは、コカ・コーラは消えていて、ペプシは存在しているという点にも言えますね。
コカ・コーラが売り上げナンバーワンで、ペプシは次点というのも有名な話。
でも、飲食料についても「消失」の波が及んでいるとなると、死ぬほどややこしくなっちゃう気がするんですけど……(笑)。
マクドナルドも無くなっちゃうんですかね。
こういうのってやっぱり「バタフライエフェクト」みたいなもので、小さな出来事が波紋を呼んで大きな結果を引き起こすってことになっちゃうから、相当慎重に作らないと混乱を招きますね……。
まぁ、リチャード・カーティスの法則の中では、オアシスに影響を受けたフラテリスやキラーズは存在しないのかもしれませんが(笑)。

ちなみに前述の「フラテリス」ですが、1stアルバムのタイトルが『コステロ・ミュージック』でした。
若かりし頃のエルヴィス・コステロをパロディするような作風だったために、自分たちで付けたタイトルですね。
作中で出てきたポスターやTシャツは、フラテリスがデビュー当時に用いていた、マリリン・モンローやベティ・ブープのようなセクシャルな女性をイラスト化したビジュアルでした。
↓のPVでは実写ですが……。

(本当に関係ない話ですが、この曲はちょっと昔に日本のCMで使われていたんですよ。何かの企業をPRするもので、「まだまだ、続いていく」みたいなキャッチが表示されるものだったんです。けど、ちょうどそのCMが流れている時期に、フラテリス解散のニュースが流れてて……不吉、と思いました(笑)。現在ではフラテリスは再結成し、精力的に活動しています)

で、フラテリスの影響源であるエルヴィス・コステロは、芸名をエルヴィス・プレスリーから拝借したという逸話があります。
ビートルズもコステロと同様に、アメリカのロックンロールから影響を受けています。
なのでコステロはビートルズ登場以前の音楽からの影響を受けており、そのコステロに倣うようなアルバムを作ったフラテリスは存在しているのでは……という考察です。

ピクシーズとキラーズはアメリカのバンドですが、どちらもイギリスでも人気のあるバンドですね。
特にキラーズはデビュー当初、アメリカよりもイギリスでの人気が高かったそうです。
ニューウェーブやポストパンクからの影響が強い音楽性だったことが要因でしょう。

ところが2ndアルバムでは打って変わって、ブルース・スプリングスティーンを思わせる泥臭くて骨太なロックに転向し、アメリカでも強い支持を得るようになります。

ピクシーズについて詳しくは知らないのですけど、「本国よりもイギリスで人気に火がついた」バンドが選ばれているのでしょうか……。
でも、それなら、ストロークスのほうがわかりやすい気もします。
謎。

あと、ジェイZが消えていましたけど、ジェイZはラッパーの中で一番有名な存在なのでしょうか……?
正直、そこは疑問ですよね……。
売り上げでいえば、白人ラッパーのエミネムの方が上回っているはず。
ウィキペディアを観てみても、そうなってますね。

最も売れたアーティスト一覧

もしかしたら、知名度で言うとジェイZってことなんですかね。
ビヨンセの旦那だし、実業家としても成功しているし。
ただ、そう言う意味なら、「ビヨンセがいない」の方が納得しやすい気が……。
名実ともに、R&Bのクイーンですからね。

おそらくですが、ジェイZはイギリス最大のポップミュージックのフェスである「グラストンベリー・フェスティバル」でトリを務めたから映画で名前を挙げられたのだと思います。
アメリカのラッパーがトリを務めるということで、この時、大きなバッシングが起こったんです。
オアシスのノエルも批判していました。
そこでジェイZは、ライブでオアシスの「ワンダーウォール」を弾き語りしたり、ロックをサンプリングした楽曲を披露したりと、ロックファンにも届くようなパフォーマンスをしたのでした。
そんなエピソードがあるから、ジェイZは使われたんじゃないですかね……。
しかし私がこんな風に深読みをしてみても、所詮は「そのときの思いつきで、面白そうな固有名詞を出した」だけで、規則はないわけですね……(笑)。
ハリー・ポッターは確かに有名ですけど、指輪物語も同じくらい有名だと思うし。
もちろん、主人公の世代的に、ハリー・ポッターの名前が出てくるのが自然なのでしょうけど。
そもそも、モーツァルトが消えていないっていうのがねぇ……。

以上が考察です!

ダニー・ボイルがトレイン・スポッティングで使ったことで大注目を浴びてシーンのトップに躍り出たアンダーワールドは、果たしてこの世界では生き残っているのでしょうか……(笑)。

 - 映画, 音楽

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