ヒロインを「可愛い」と思わせないギャルゲー『終のステラ』 221025
寒い日だった。
調子が出てきたので、終のステラを一気にプレイすることにした。
普段は机に置いたノートPCを使っているのだけど、ベッドの上に持っていってお腹まで布団を掛けた状態でゲームを進めた。
布団の中でエロゲーやるなんて学生以来ではないか。
布団の中で過ごす冬が好きです。
なんか一日かけてエロゲーを進めていくのはいいなと思った。
だいたい一日において、映画を観たり本を読んだり買い物したり創作をしたりと、いくつかこなすタスクを設定することが多いのだが、この日はこれに集中する、と決めたほうがはかどることもあるかもなと思うようになった。
終のステラについて思ったのは、フィリアに愛着を覚えた分だけ、プレイヤーもショックを覚えるだろう構造になっているということ。
主人公は、おそらく過去の経験から、子どもを敬遠していることがうかがえる。おそらくその理由はこの先物語でも明らかにされると思う。
主人公は、フィリアに情が移りそうになることを、「フィリアのようなアンドロイドが人間に愛着を覚えさせるようプログラムされているから」と考察する。そしてフィリアの行動を「あざとい」と心の中でバッサリ斬り捨てようとする。
シンプルなストーリーだ。
主人公は大きな報酬を得るために、フィリアを老人に引き渡したい。
老人は計画の詳細を主人公には伝えないが、フィリアを使って大きな事業を成し遂げたい。
フィリアは人間になりたい。フィリアの願いが叶いそうには思えない状況。
厳密に言えば終のステラはギャルゲー・エロゲーではないのだけど、ギャルゲー・エロゲーにおいて、ヒロインは主人公≒ユーザーに愛されようとする。理想的なヒロインであろうとする。
なのに終のステラは、ヒロインに愛着を覚えてはいけないと主人公が葛藤する。
ヒロインの振る舞いを、過剰なまでに「人間に擬態している」として突き放そうとする。
そして実際にフィリアは、主人公の足手まといになる。
主人公が生きるために行う殺戮を阻止し、断罪しようとする。
田中ロミオさん、ジャンルにおける「お約束」を逆手に取るような作品を多く手がけていると思うけど、「媚びる」ヒロインを俯瞰して作られたような関係性なんじゃないかなと思いました。
フィリアを運ぶ仕事を依頼した人間が、主人公の想像を超えるような技術にアクセスできることがうかがえて、主人公が裏切ろうものならすぐに抹殺されるのだろうなと想像が付く。
主人公が逃げられないだろうなと察することができる。
主人公に対して「圧倒的強者」が物語り冒頭から登場すると、緊迫感が高まるので、やはり、こういう関係性の作り方は上手いなと思います。
あー。上手いんですよ。田中ロミオさん。
非文明人の描写「集団の顔がやたら似通っていることに気づく。その理由も察しがついた」も面白かった。わずかな文章で背景が描かれるのがすごい。
「警備機械兵に注意しろ。企業の私有地を守るようプログラムされている。面倒なのが、すでに更地になっていて、機械兵が警戒している範囲が目視できないケースだ」というのも面白い。あー。こういう、文明が衰退してから数百年が経過したであろう世界の描写が散りばめられまくっててすごい。
「これからも俺に人を殺させるのか?」
すごい台詞。
台詞のセンスがすごい。あー。最高だ。
BGMのパターンがちょっと少ない気がする。
物語の後半にいろんな種類の楽曲を用意してるってことなんだろうか。
あとおとぼけっぽいBGMがさすがにちょっとテイストが古い気はする。
犬と魔法のファンタジーを読み終えたので、宮崎駿さんの『折り返し地点』を読み直している。
この後の読みたい本として『サブカルチャー神話解体』『利己的な遺伝子』『金枝篇』『詩学』『弁論術』『消費社会の神話体系』がある。
読み切るのに何年かかるやら……。
小説を読む習慣がなくなっているので、ノンフィクション系と小説を併行して読む習慣を身につけたい。
昔は、外に出る時でも、小説とノンフィクション系を一冊ずつ携行していた。
もっと本を読まないといけないんですよね。
・今日聴いた曲
アークティックモンキーズの新作、4年ぶりであることの重みを考えると、もっと変化はほしかったかなぁ……。
でもアークティックモンキーズって、一枚一枚全然違うことをするというよりも、前作を踏襲しつつちょっと違うパターンを試すって流れがある気はするから、次のアルバムではもっと大きな変化もあるのかもしれない。
前作が化け過ぎてたってただけの話で、前作のテイストと、これまでのアークティックモンキーズのテイストの折衷を模索しているような気もする。
とはいえ、その「次のアルバム」が何年後になるんだという……。
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