ネットにおける「クローズド性」 220821
2022/08/22
ひょんなことから、僕が普段見ない場所で、僕の言動が批判されていることを知った。
抽象的に書いても記録の意味が無いので具体的に書く。
このエントリがネット検索に引っかかるのも忍びないので固有名詞をぼかすが、僕は今あるお笑いコンビにハマっていて、そのコンビのオンラインサロンにも入っている。
僕はボケの方が好きで、ツッコミの方には関心が無かった。
ただ、ボケの方の動向を追っていると、当然ツッコミの方の活動も目にすることがあるのだけど、そちらの方の非倫理的な振る舞いが多いところが段々と好きでは無くなっていった。
現在では「好きじゃない」。
好きじゃない人のことが目に入るのもちょっとつらいので、Twitterではフォローしていないのだけど、たまたま、誰かが引用ツイートした物が目に入ってしまった。
その言動が好ましくなかったので、するっとエアリプした。RTやふぁぼなどもせず。
といったことがあった数日後に、僕のエアリプに対するものと思われる、肯定的ではない意見を目にした。
「スタンドFM」という、音声コンテンツ配信アプリがある。
仕様をよく知らないのだけど、ラジオ生放送をしたり、音源をアップしたりできる。
生放送中には、配信者やリスナーでコメント欄を共有している。
また、音源をアップしているページには、その音源についてのコメントをユーザーが残せるようである。
以前から、スタンドFMで、ツッコミの人がラジオ配信をしているということは知っていた。
で、今日、スタンドFMにコメント欄が存在していることを人から教えてもらった。
興味本位で、ツッコミの人が配信しているラジオのコメントを覗いてみた。
すると、僕が↑で話題にしたツイートと、普段からの僕の言動を肯定的には捉えていない旨のコメントがユーザーによって書かれていた。
なんとなくの知り合いだと思っていた人物が書いているようだった。上記お笑い芸人コンビのオンラインサロンに参加している人です。
書かれた内容については特に触れない。
僕自身の言動の是非について、自分の中ではもろもろ考えることもあるが、それもここでは触れない。
ただ、上記について肯定的ではない内容と、僕の親が僕の育て方に成功しなかったから僕がこういう人間に成ったのだといった内容が書かれていた。
結構レベルの高い罵倒だと僕は感じた。
気になったのは、それを書いた人が、その場をどういうところだと思って書いたのかというところ。
自分が知人に対して、批判的な思いを抱いたとする。
本人に直接それを伝えるかどうかを考えて、伝えない選択をしたとする。
ただ、だいたい、思ったことって何らかの形で発露する必要があるとは思う。
僕は「何でも話す友だち」っていないのだけど、だいたいの人には「何でも話す」関係性の人間がいると思われる。友人・恋人・家族・カウンセラーなど。
しかしながら「何でも話す」距離感の人物にもそれを伝えなかったようなものがSNS投稿されるのではないかと思う。
ただ、言い方は悪いけど、「批判的な思いを抱いた相手の目に付かない場」に書くことが多いのではないかと思う。(相手の目に付く場にエアリプ的に流して、相手をチクッと刺激する意図で書かれるものもあると思う。)
誰か特定の相手に対して思ったことを、直接本人に伝えず、ネットに流す際には、流す場がどの程度「クローズド」であるかを考えるはず。
たとえば、「思った相手」と直接繋がっているFacebookで、その相手の名前を出して投稿するのはクローズドではないと言える。
名前を出さずにぼかしながら投稿することは、その書き方によって、クローズドになると思う。
相手と繋がっていないTwitterの鍵を掛けたアカウントで投稿するのはクローズドだと言える。
そのアカウントをフォローしている人が、「相手」のことを知らないのであればクローズド性は上がる。
オンラインサロンは、参加している人間が限られているため、その空間自体はクローズドだろう。もちろんサロンの規模にもよるが。
誰もが、「自分を出せる場」を探しているだろうし、一つと場所で自分の全てを出すのではなくて、「私のAの部分を出せる場」と「私のBの部分を出せる場」を使い分けていると思う。
おそらく多くのサイト運営者は、ユーザーを獲得するために、そのクローズド性の調整に苦心していると思う。
ネットに言葉が書かれる時、その場に書かれることに大きな意味がある。
書かれる場によって、同じ感情から生まれた言葉でも、その場に適すると判断した言葉で書かれることになる。
「スタンドFMのコメント欄」は、その人達にとっては、「クローズドな場」だったのだろうか。
スタンドFMはすぐに無料で会員登録できるアプリだし、ツッコミの人がスタンドFMでラジオ配信をしているのはコンビのファンにとっては誰もが知るところ。
コンビのオンラインサロンに入っているぐらいのファンであることを、僕のことを書いた人は知っている。
となると、僕が、スタンドFMのコメント欄を読むことは想定しそうだが……。
まぁ、真相は闇の中だけど、インターネットのどこをクローズドであると捉えるか、そのクローズド度合いがどの程度であるかを判断する基準は人それぞれなので、僕がいくら考えても真意は見えてこないだろう。ただし、まぁ、書いた人が何を思っていたのかと考えてしまうことは事実。
また、僕が目にした僕に対しての肯定的ではない発言にしても、もし僕が書くなら本人の目に入らない場を選ぶだろうけど、「その発言が本人の目に触れたらどれだけ困るか」も、人それどれによって評価は異なるだろう。
人それぞれで判断が異なるポイントが2つもあるので、この件については、僕が書き手の意志を測ることはできないという結論になる。
僕が結論できないことが世の中にはたくさんある。複雑である。
僕はそこをオープンな場だと思っていたけど、クローズドな場と認識している人が多いということなのだろうか。
僕が目にした言葉はけっこうな罵倒であったように思うのだけど、それを「見られてもいい」と思ったなら、
「僕に届いても問題ない」
「僕がどう思っても問題ない」
「見た僕がどう行動しようと困ることはない」
と認識しているのだろうし、まぁ、そう思われていると言うことを僕は受け入れるしかない。
邪推するなら、むしろ、「本人に届け」の意図もありえる。
自分はそれを見てしまったが、かと言って、それを発信した本人に何かリアクションをするかと言ったら、別にしない。
とはいえ、僕も、ブログという、アクセスしようと思えば誰でもできる場にこういうことを書いている。
ただ、僕は自分のブログの閲覧者数を見ることができるが、日記のエントリだと、一つにつき、10人も見に来ないことがわかる。
これはクローズドである。
しかし誰にでも開かれているので、書く内容や書き方はまぁまぁ気をつける必要がある。
あと、今日書いている内容は対象となる人に読まれても僕はあんまり困らない。
「学校裏サイト」というものが、平成後期の一時流行っていた。
まだガラケーの時代に「掲示版」という文化があった。
SNSや、メッセージアプリが広く使われるようになる前の話。
地元の話題だけを匿名で投稿できる掲示版とか、それぞれの学校についての話題を投稿できる掲示版があった。
そこでは、まぁ、陰口や悪口、噂話が書き込まれていたという。
投稿主を特定することはできないので、言いたい放題。
それはつらかったことだろうと思う。
疑心暗鬼になりますよね。誰のことも信用しづらくなりうる。
僕は携帯電話を持ち始めたのが高校二年生の頃のことだった。
時代としては、おそらくそういった裏サイトブームまっただ中だったと思う。
裏サイトとかに自分のことが書き込まれていたら、こんな感じなのかな……と思った。
三十五歳になってこんなことを経験したくなかった……。
書かれている内容には、最初こそショックだったけど、今はまぁまぁ平常心である。
とは言え、自分にとって不都合なことが起こったときに、素直に「悲しい」とか、ショックを受け入れることができる人間は決して多くないと思う。
「これはショックを受けるようなことではないのだ」と自分に言い聞かせるような自己防衛本能が働いている可能性も否定できない。
悲しむべき時に悲しむべきであるとも思う。
僕は僕が何を感じているかを、上手く判断できない。
でもこうやって日記を書いて、日々、脳みそから情報をアウトプットする習慣を付けてみたら、多少イライラとか鬱屈した感情が減った気はする。
精神衛生上ポジティヴな役割を果たしているかも知れない。
・今日聴いた曲
何日か前に、Twitterでやたらプロモーションに出てくる日本のパンクロックバンドがあった。
正直そのバンドのことはダサいと思った。
そんで、恐ろしいことに記憶がないのだけど、そのバンドのネットインタビュー記事を僕は読んでいた。どこからその記事に飛んだのか全く記憶にない……。
とにかくそこで、バンドのドラムが、ブリンク182のドラムがすごいって話をしていた。
そんなわけで僕は、ちょっとだけブリンクを聴き直した。
この曲のイントロが耳に残った。
なんか泣きそうになる。
日本でエルレ以降に出てきてるパンクバンドって、基本的に、グリーンデイとかブリンクがやってたポップパンクの焼き直しをやり続けてるんですよね……。
90年代パンクを聴き直した方がいいような気がしてきた。
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