不機嫌さに流されない 220814
「不機嫌さ」を露わにして、人の動きをコントロールしようとする人がいる。
その人の意に沿わないと、「もっと不機嫌になるのでは」「不機嫌さから来る八つ当たりの標的にされるのでは」と考えて、その人を丁重にもてなそうとしてしまうことがある。
そもそも社会で「不機嫌さを露わにする人」って、ある程度は反社会的な素質を持っているはずなので、「何するか分からない危険因子」と捉えざるをえないので……。
でもそれで不機嫌者の思いのままに動いてしまうと、それを成功体験として、不機嫌者は今後も不機嫌さで人を動かそうとするであろうし、自分が本来どういう動きをするべきであるかを冷静に考えて対処しないといけないないなと思う。
僕は多分親がそうして「不機嫌さ」を子どもである自分に隠そうともしない人間だったので、そういう人間の意のままに動くことへの対抗心を持ってしまいがちだ。
そういうわけで、自分が判断しようとするときに、本来自分がどう動くべきなのかを冷静に考えないと、「不機嫌さへの対抗」として、不機嫌者の意に反した動きをしてやろうという意図が働いてしまう可能性がある。
不機嫌さを察知したら、自分が本来どうすべきなのかを冷静に考えないといけないなと思った次第。
普段から、自分がどう動くべきなのかをしっかり判断する習慣を作っておけば行動の指針が形成されてくると思うので、自分の芯をしっかり持たないといけない。
自分の芯を持つのってすごく難しいので、とにかく自分に自信を持てる根拠のようなものを自分で作らないと行けない。人生大変……。
過ちを犯した。
自信を持ってスパスパッと決断しないといけなかった。
下心を見抜かれているのではないか、という感覚
下心を、建前で補強することも必要だなと思った。
そして時には「下心ですが、なにか?」という開き直りもしなければいけない。
渋谷で食事をした。
コロチキのナダルさんが、ナダル軍団で(そういうのがあるんです)会食をしたというもつ鍋屋さんに行った。
そのお店を使うのは二度目なのだけど、店内のBGMがいい感じに自分の好みと合う。
全回行った時は、『ステイシーズマム』が流れていた。
同級生の女の子の、ママに惚れる男の子の歌。
熟女好きのナダルさんにぴったりではないか、というセレクトであった。
この日は『ばらの花』が流れた。
ナダルさんと同じく京都出身のくるりの曲。しかし、言うてももう20年ぐらい前の曲か……
このお店に来るとナダルさんに繋がるような曲が必ず流れるようである。
僕がナダルさんに結びつけようとしている、ということでもある。
一緒に行った人からお笑いの話を色々聞かせてもらう。
互いに、コロコロチキチキペッパーズが好きだという縁で知り合ったが、もう心が彼らから離れている状態だった。
意見が一致している点としては、「他の芸人は頑張っているし結果も出している。コロチキは努力が見てとれない。同じネタを別の舞台で延々披露している」というようなものだった。
僕はお笑い鑑賞以外にも趣味があるので、音楽や映画や本の分野で常に興味の対象が存在している。
その人はお笑いが好きで、お笑いの分野でコロチキよりも頑張っていて、結果も出している芸人に興味が移ってしまっている。
今コロチキだけを追い続けるという判断をするのはお互いに難しかった。
食事をした後、渋谷の劇場にコロコロチキチキペッパーズのライブを見に行った。
道すがら、H&Mが入っているビルの屋上に、でっかく「おーいお茶」の看板が出ているのが目に入った。
どこの誰に見せようとしている看板やねん、っていうものが、この世にはありますよね。
ライブが始まる前に、会場で会う約束をしていた人がいたのだけど、店を出るのが遅くなってしまったり、会場を間違えてしまったせいで、約束をしていた人を待たせてしまった。
恥ずかしいし申し訳なかった。
しっかりと自分で、行動する指針を決めないと行けないなと思った。
人と会うことがわかっていたのであれば、会う場所に着く時間を自分でしっかり決めて行動しないと人に迷惑を掛ける。
会場を間違えてしまった後、慌てて実際の会場まで向かった。
連れ合いの人にも申し訳ないことをした。
トラブルがあったときに人の本性って出るなと思ったが、まぁ、自分の本性は、ああいうことをやらかすところにあるなと思った。
というかそういうことがあった時のためにももっと時間に余裕を持って動くべき。
時間に余裕を持って動きたいという自分の考えがこれではっきりしたのだし、今後は時間に余裕を持って動きたい。
イベントは、後輩の漫才コンビと一緒に、漫才を二本ずつ披露し、その後トークとコーナーをやるというイベントライブだった。
イベントライブみたいなものを鑑賞するのはこれが初めてだった。
漫才はあんまり面白くなく、笑わなかった。
コーナーは面白いところは面白かったけど、笑ったのはナダルさんの言動の一部のみだった。
僕はコロコロチキチキペッパーズに飽きているし、もともと「漫才好き」ではないのであった。
10年ぐらい前にお笑いにハマっていたが、多分、その頃から、日本のお笑いは大きな変化をしていない。(もちろん細かい変化はあるだろう)
そうなると、その頃にハマっていたお笑いと似たものを見ているのなら、実際にその頃にハマったもののアーカイヴに触れた方が僕は面白い気分になれる。
ナダルさんのことが好きだったのは、完全に、僕が触れたことのあるお笑いとは異なるものだったからだった。
そのナダルさんのことを1年10ヶ月ぐらい追い続けたので、ナダルさんの言動に新しいものを見出すことができなくなっているので、まぁ、端的に言えば「飽きた」のだった。
BTSが「業界で働き続けていると人間として成長する機会を持てない」と涙を流しながら告白したことが話題になったが、そこそこ忙しく業界で仕事をしていると、「新しい表現」ができなくなるのも当然だろうと思う。
自分がずっと好きな映画業界や海外の音楽業界では、作家は、新しいものを作るためにじっくりと時間を掛ける。
仕事をせずにインプットを増やす期間を設けたり、実際に創作を開始してからも納得いくものを作るために数ヶ月~長いときには年単位の時間を費やす。
その間は創作に集中することが多く、他の仕事でアウトプットすることはない。
それだけのことをしても、新しいものを生み出せるかわからなかったりする。でも創作ってそういうもんだよな、と僕は思う。
BTSがいるK-POP業界でも、新曲リリースとそれに伴うプロモーションが落ち着いたら、少し露出が減って新しい曲の準備をする期間が持たれる。
それでも「成長できない」というのだから、お笑い芸人のように、舞台やラジオ、テレビの仕事を絶やしてはいけない仕事であればなおさら大変だろうなと思う。
こういう言い方は良くないかも知れないけど、質の高いコメディを見ようとすると、別に日本のお笑いにこだわる必要がない。
もちろん日本のコメディにも良質なものや、世界のどこでも試されていない最先端のものもあると思うのだけど、面白い物なんて世界中にたくさんあるので、「日本の」「お笑い」にこだわる必要がない。
僕は音楽にしろ映画にしろ、一つのジャンルにこだわって掘っていくことがない。
そのジャンルの中で一番面白いものに触れたら、そのジャンルに関しては満足して、他のジャンルのものを漁る。
というか今では、「○○のジャンルを漁ろう」と思うこともほぼない。
聴いた後に、「この曲は○○ってジャンルのフォーマットに当てはめた曲なのか」と、後から考えたり調べたりする。
それは多分、僕が物事を『抽象的に』とらえる傾向があるからだと思う。
抽象的に思考をしていると、いくつかのサンプルパターンに触れると、「共通項」が見て取れる。
共通項をいくつか見出すと、「そのジャンルではこういう質が共通している」という分析に入れる。
そうなると、ある程度共通した質を持つ別のものに触れても、「あぁなんかあれと似てるな」と感じてあんまり面白がれなくなったりする。
何かに触れるときに、自分の記憶を参照しながら鑑賞する癖があるところも、多分多くの人には見られない性質だろうとも思う。
思うに僕は「笑うこと」にお金を出すことに意味を見出していないのだと思う。
笑い以外にも関心のある対象がたくさんある。
いろいろ考えるところはあるけれども、まぁ、僕はそういう状態だったというだけの話。
お笑い自体にはあんまりはまらない。
・今日聴いた音楽
多分ジョニミッチェルを聴いていたはず。
でも『ばらの花』の方が、この日の思い出には残ってる。
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