「自意識の薄い人が好き」220914
人類は衰退しました、本編最終巻となる9巻読了。
面白かった。終わってしまった。
多分田中ロミオさんは、世界観の設定をすべて明かさない人なのだろうなと思う。
でもそれにしても、良かったですよ。あー。最悪。
「多様性を取り持て」って、2014年の時点ではっきり書けているのは正直驚きです。
あー。
もしかして俺、これまで、最愛の文筆家は村上春樹さんだと思っていたんですけど、田中ロミオさんなのかもしれない。
クソ。ありえない。なんでこんなに面白いものを思いつくんだろう。
文章がとにかく上手すぎる。あー。
田中さんがシナリオを手がけたゲーム、ぶっちゃけ半分くらいしかプレイしていないので、これを機に全作品をやり倒そうと思う。
でも入手しにくい作品も多いので、そこをどうしたものかと……・。
「八巻が十三年の二月に発売。そして九巻が十四年の六月。……離れすぎ。悠久の時、経ちすぎ。これほど間が空いてしまうなんて我ながらショックだ。さすがにこの局面で「誰かのイタズラで三分の一時計ペタンコを背中に貼られてそのせいで遅れました……」みたいな自虐ネタを思いつくことはできない(思いついたけど)」
「楽すぎる。許されるのか? 私は社畜の血を引いているので、罪悪感に苦しみました。が、乗り越えました。本当に苦しかった……」
後書きが面白すぎて本当に好き。
テキストで笑わせるという芸当において、田中さんを上回る人がいるとは思えない……。
「子ども」の書き方について、気づいたことを先日ここに書いた。
よくよく考えると、5巻で主人公の幼年期を描いていたのが伏線だったのだな的なことを書いたけど、「助手さん」も複雑な少年なのだった。
「世界にどう存在していていいのかわからない子ども」だ。あのエピソードもほんとに好き……。ああ。人類は衰退しました、3巻からは図書館で借りて読んだけど、ちゃんと手元に置いておこう。ああ。
田中さんは、孤独な人間を描く。
人とのわかりあえなさや、わかりあえなさに苛まれる人間を描く。
『クロスチャンネル』に「ままならねーです」という台詞があるが、まさに、そのままならなさを描く。
そのままならなさを乗り越えようとする人間を描く。好きなんですよ、僕は、田中ロミオさんのことが……。
田中さんはそういう人物を強調して描いているように思う。
人間関係の考察が入念に描かれる。
「人間関係」とか、視点となる人物が人間を観察する描写をあまり描かない人も中にはいるので、田中さんの一つの個性であるとは思う。
掘り下げていくと、その人物が抱える孤独に突き当たることになる。そういう展開が多いように思う。
思うのは、みんな「孤独でないように見せる」「孤独ではないと思おうとする」必要があると思ってはいるけど、人間にとって孤独な部分があることは当然だよなということです。
みんな、「誰とも分かち合えないことがある」「誰にも見せたくない部分」があり、それは自分一人で抱えていくしかないものだということを自明の理として受け入れながら生きているんだろうか。
僕が自分の孤独との向き合い方が下手なだけで、「孤独とどう向き合うのか」に敏感になりすぎているだけなんだろうか。
わからんですが……。
でも、誰もがSNSを当り前のように使うようになってから、表層的には孤独ではないと誰もが感じられるようになったけれど、実のところ、「他人との違い」を感じさせられる瞬間は激増していると思うんですよね。
けれど表層的に「似ている属性を持つ人」も探しやすいから、本質的に、孤独と向き合わないための手段も多く備えることができるようになったのだと思う。
SNSに触れるようになるより先に、「俺マジで孤独やん」と思うようになった人間なので、多分お若い方とは感覚が違う。
まぁ三十五歳になってもまだ「孤独……」とか言っているのもどうかと思うんだけど、人とわかり合えない、人に心を曝け出したいとあんまり思えない人間であることを受け入れるしかないので、仕方がないです。
田中ロミオさんが好きです。
ネットでまだ見ることができる田中ロミオさんのインタビューを読み返しているのだけど、昔、「あった」と思っていた内容がない。
確か『クロスチャンネル』という15年ぐらい前(マジかそんな昔か)のエロゲーが、一般用ゲーム機向けにリメイクされるタイミングでのインタビューで、「自意識が薄い異性が好き」だといったことを、田中さんが語っていたように記憶していた。
僕は、好きな異性のタイプについて、そのような回答をしている人を見たことがないし、「確かに自意識薄い人っていいよね!」と青天の霹靂とはこのことだというくらい感銘を受けた。
おそらく、僕自身が自意識過剰なので、自意識を薄々のまま保てている人に惹かれるものがあるのだと思う。
また、今日日、なかなか自意識を薄いまま保つことは難しいので、そういった意味で希少価値もあると言える。自意識の薄さに対して「価値」を見出すのもなんかおかしいんですけど。
しかし、田中さんのインタビューを読み返しても、そのような記述が見当たらない。
ただ、田中さんのインタビューに紐付いた記憶なので、多分田中さんのインタビューを呼んだ僕が、拡大解釈をしただけで、田中氏はそのような発現はしていない可能性もあるにはあると思う……。
だが、今のところ、拡大解釈のもととなったようなインタビューすら見つけられない。
一体どこにあるんだ……田中さんの自意識発言は……。
田中さんはあまりインタビューの場に出てこないし、あんまり自分のことや作品の核心的な部分の話をしないので、探そうと思えばすぐに出るんじゃないかと思うんですけど。
自意識が強めの人が苦手なわけじゃないんです。
でも薄い人、なんか、いいですよね。憧れるというか。
考えてみたら、それは、異性に対してだけではないことだな。
自分は、自意識過剰であることにコンプレックスがあるのだろう。
・今日聴いた曲
アーハの『テイクオンミー』ってあると思うんですけど、まぁ、シンセポップの代名詞みたいな曲じゃないですか。
で、もう何年も80年代リバイバルって続いていると思うんですけど、テイクオンミー丸出しのシンセリフが本当にたくさんあるじゃないですか。
ハリー・スタイルズの『アズイットワズ』がだいぶ流行っているみたいですけど、マジでテイクオンミーじゃんって思ってました。
でもPV観たら、けっこうオマージュ捧げているっぽいので、本人も意識的なんでしょうね。
でもちょっと、さすがに、テイクオンミー過ぎんかと思う。
どうでもいいんですけど、アーハのウィキを観てたら、「フェスのトリを務めた」とか書いてあるんですけど、テイクオンミー以外も当時は評価されていたりするんでしょうか。
一発屋のイメージだったけど、ちゃんと聴いた方がいいのかな……。
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