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映画音楽本ごはんの話を、面白く書けるようにがんばります

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SEBAJUNの月3

   

三月初頭に、友人と車でジブリ美術館に行った。
この人とジブリ美術館に車で連れて行ってもらうのは3度目。
友人が音楽をかけてくれるのだが、この日は車中でNUJABESを聴いた。
自分はヌジャベスをあまり知らない。
彼の訃報も、リアルタイムでツイッターかネットのニュースで見かけた気がするが、彼の作った音楽が何も思い浮かばなかったような記憶がある。
ただ、リアルタイムで視聴していた『サムライチャンプルー』に楽曲を提供していたようなので、知らないうちに彼の仕事には触れていたことになる。
因果なもんである。
ただ、曲を耳にすれば「これはヌジャベスの曲?」とピンときはするので、やはり彼の作品が持つ記名性は凄まじいもんがあるんだなとは思う。

自分はそのムーブメントを認知していなかったが、ローファイヒップホップのムーブメントがあり、ヌジャベスの影響は死後もどんどん広まっていっていたようである。
今現在、「音楽をいろいろ聴くのが好き」なタイプの人の中で、ヌジャベスの曲を一度も聴いたことがないという人はかなり稀なのではないかと思う。
(とは言え今日に至るまで、自分は彼の音楽をアルバム一枚通して聴いたことがないかもしれない。聴いたら聴いたでめっちゃ好きなのだけど)

三月中旬にもヌジャベスを耳にした。
家の近くに、フードトラックが日替わりで営業しに来るスペースがある。
日によってカレー屋が来たり、クレープ屋が来たり、サンドイッチ屋が来たりなどしているようだ。
ただフードトラックという文化に馴染みがないからだろうけど、数ヶ月すると全く来なくなるお店もけっこう多い。諸行無常。
そこで、普段見かけたことがない、小さい綺麗なバンが停まっていたので覗いてみた。
お店の前にブラックボードでメニューが書かれていたが、コーヒーを売っているようだった。
僕はコーヒーが苦手だ。苦味の強い飲料を受け付けない体質と言える。
ビールもいまだに旨さを理解できない。
ただ、こういう、販売者の顔が見える状況だと、興味を持った以上、断りにくさを感じるので、何か自分でも美味しめに飲めるメニューがないか探してみた。
コーヒー店とは言え、紅茶やココアなど他の飲み物を扱っているのを見かけることがあるが、このお店はメニュー数が少なく、コーヒーもしくはチョコレートドリンクしか取り扱いがないとのことだった。
少ない。
店員さんが話しやすそうな人だったので、「にが目のコーヒーが苦手なんですけど、甘くできますか?」と聞いてみた。
「市販の低グレードな豆だと、苦味が強いと思うのですけど、グレードの高い豆を使っているので、自分たちの認識では苦味は強くなくて、むしろ甘いです」
とのことだった。
コーヒーもグレードのよって味が違うのか、と、ちょっと盲が啓けるような思いであった。
そういうわけで、勉強にもなるなと思って、コーヒーを注文してみた。

お兄さんがコーヒーを作ってくれている間に、トラックから聞き慣れたような、チルっぽいジャジーなビートが聞こえてきた。
「ヌジャベスですか?」と聞くと、「わかりますか?」とのことだった。
聞くと、このコーヒー店は今日がオープンなのだそうだった。
トラックでの販売をするが、少し先には市内で店舗も構える予定なのだそう。
いい日に立ち会えた。
オーストラリアのコーヒーショップで働いていたとのこと。
「ヌジャベスって海外でも人気ですよね」と言ったら、「海外での方が人気なくらいです。オーストラリアのお店でかけたらわかってくれる人がけっこういた」とのことだった。
ヌジャベスは海外でも人気なのだ、というエピソードは近年よく耳にしていたが、実際にそれを体感した人からそれを聞けるのは貴重だった。
「ヌジャベスは僕にとって、始まりの音楽なんです」とのことだった。
何かエピソードありげな様子ではあったけど、すぐに終わる話でもなさそうだったので特に突っ込まなかった。
面白い店だなと思ったので、お店の名前とインスタアカウントのQRコードが記載された名刺サイズのカードをもらって帰った。
コーヒーは、甘いとまでは感じなかったが、苦味が確かにちょうどよいかなとは思った。

このブログにも何度か書いた、創作を通じて知り合った友人が、創作を発信する活動を再開していることを知った。
少しだけ接触を試みたところ、反応をいただけた。
自分の中で、ここ2年強ずっと後悔があった事象が氷解したので、よかった。
この方から、2017年ごろに、ヌジャベスのモーダルソウルのCDをもらったことがあった。
一月のうちに、ヌジャベスを意識する機会が三回もあったのがちょっと面白かったです。
というだけの話。

ヌジャベスを聴き込もうと思ってスポティファイでアルバムをダウンロードしておいたが、坂本龍一さんの訃報があり、現在は坂本龍一さんの音楽に浸る日々である。
数ヶ月は坂本龍一さん浸りが続くことになりそうなので、ヌジャベスをちゃんと聴くのはしばらく先になりそうである。
世界には音楽がいっぱいある。

坂本龍一さんのSpotifyアカウントには、「マイシャザムトラックス」のプレイリストがある。
おそらく坂本龍一さんがシャザムで調べたトラックがそのままプレイリスト化されている。
その中にもヌジャベスがあった。
あとよく行くラーメン屋さんでもヌジャベスが流れていた。このお店は店主さんがBGMを自身で選んでいたはずである。
ヌジャベス聴かれすぎ問題はある。

 

 - 日記, 音楽

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