ヒプマイのクリエイター頭悪すぎ?弁護士キャラのネタ元の代表曲が「俺は法と闘って負けた」な件
2022/09/06
前回では、金儲けのことしか考えてないクソコンテンツクリエイターが、お金儲けからは距離をとり続けたジョー・ストラマーに触れるなということを「観念的」な部分から書きました。
前→ヒプノシスマイクにクソを塗りたくられたジョー・ストラマー
今回はジョー・ストラマーの引用がいかに「センスがないか」「クリエイターの職業倫理性が問われる問題行動か」「その頭の悪さでクリエイターとしての適性はあるのか」ということを具体的に書きます。
あと、普通に、引用をするにしてもレベルが低すぎて「アウト」なんじゃないの? という話。
結論から書きますが、
これから指摘する事柄を知った上でジョーストラマーの言葉を座右の銘にしているなら、整合性が全くとれない引用をするアホ。
これから指摘する事柄を知らなかったなら、キャラ設定の重要な部分をろくに調べもせずに決めている仕事舐め腐り放題なアホ(かつファンを安く見ている)。
ジョー・ストラマーの存在と座右の銘にした言葉のことは知っていたけど、これから指摘する事柄には気付かなかったなら、救いようのないレベルで音楽知識が欠乏しているアホ。
まぁ、どうあっても、天国獄の設定を作った人はアホという結論から逃れられないんです……。
これはヒプマイアンチの僕にとっては非常に辛いことです……「ヒプマイはヒップホップの入り口として、一般人からはキモがられながらも果敢にヒップホップの開拓に命を捧げる殉教者のような崇高なクリエイター集団が作っているのだ!」という一縷の可能性にすがるように生きてきたのに、ただただキモいバカが作っていることが確定してしまったのですから……。
しかもこれって、「マニアックな知識」ではなくて、「誰もが知っているバンド」の「誰もが知っている(特に日本では)代表曲」の「誰もが聴いたことのあるコーラス(サビ)」についての話なんです……これを「知らない」というのは、本当に信じがたいことです。
どういう音楽の聴き方をしていたら、引用することにしたアーティストの代表曲の歌詞に目を通さないという仕事ができるんだろう……本当に謎……。
なんか、純粋に疑問に思うんですけど、ヒプマイの基幹部分を作っている人がレコード会社の社員なのか、外部のクリエイターなのかはわからないのですが、こういう音楽を中心としたプロジェクト製作にかかわっているにもかかわらず、「別に音楽好きじゃない」ということが見えてきてしまって気分が悪いです……。
レコード会社に入社しようとするのは、「音楽が好きだから」ではないのかなぁ……「お金になるコンテンツ作りに興味がある」人が作っているのがはっきりわかるんですよね。
だって、音楽が好きだったらこうはならないだろっていうところがたくさんあるのだもの……。(そう見えるのは僕が就活の時に音楽関係の会社を落ちまくった経験があるため、ひがみ根性が根付いてしまっているからかもしれませんが……(笑))
でも、仕事として音楽にかかわっているうちに、音楽のことをもっと知りたいとかって思うようにならないのかな。
音楽のことをどう思ってる人達が作ってるんだろう……企画要旨自体はユニークだとしても、その後の展開やマネジメントがうまく運んでいるようには見えないです……ヒプマイ。
ラップメタル好きな人が絡んでるのは間違いないだろうけど……(笑)。
では、ここから詳しく書いていきます。
・ジョーストラマーの代表曲は「俺は法と闘って、法に敗北した」
で、まずは「センスがない」という話なのですが……。
前のエントリでも書きましたが、クラッシュの代表曲に『アイ・フォウト・ザ・ロウ(I Fought the Law)』があります。
日本でも車のCMで流れていたので、聴いたことがある人も多いはず。
この曲自体はクラッシュのオリジナルではなく、カバーしたもの。
原曲のギターリフやかっこいいブレイクの付け方を聴くと、カバーしたくなるのもうなずける出来です。
しかしドラムは完全にクラッシュのオリジナルに仕上がっており、そこから生まれる疾走感がクラッシュ版をパンク・クラシックに押し上げた要素になっているかと。
そう、クラッシュのドラマーのトッパー・ヒードン(Topper Headon)って天才ドラマーなんですよね。最高です。
で、僕はこの曲が。天国獄の座右の銘がジョー・ストラマーからの引用になっている理由だと思ったんですね。
「アイ・フォウト・ザ・ロウ」……直訳すると「法と闘った」という曲を代表作に持つクラッシュ。
中でもジョー・ストラマーはパンクのアイコンとして今でも語り継がれている有名な存在なので、キャラクターのモデルにしやすかったのではないかと。
天国獄の「弁護士」キャラ設定は先に出来上がっていたかもしれませんが、キャラクターデザインは、リーゼントヘアなど、ジョー・ストラマーを基にしていると思われます。
なので、「企画者がもともとジョー・ストラマーをアイコンとして認知していた」か、「ジョー・ストラマーの言葉を知っていた」か、「アイ・フォウト・ザ・ロウという曲を知っていた」か、どこがスタートなのかはわからないのですが、「アイ・フォウト・ザ・ロウ」の存在が起用の決定打になっているんじゃないかと思うんですね。
(ヒップホップに結びつけるなら、クラッシュを脱退した後に「ビッグ・オーディオ・ダイナマイト(Big Audio Dynamite)」を結成して、エレクトロを取り入れたミック・ジョーンズの方がいいような気はしますが……まぁ、そんなところを気にしてもしょうがないっすよね。ヒプノシスマイクは「気にしたら負け」コンテンツだし)
というかKOHHもゆるふわギャングも言及してるし、ブルー・ハーツとかからの引用にしたほうがリアルな気もします。
(ブルー・ハーツの甲本ヒロトさんも、クラッシュから大きな影響を受けたと公言していますね)
https://youtu.be/UbryUy9ZVKo
あまぐには既に初期の4ディヴィジョンのキャラクターが揃っている状態で、追加で登場してくるわけなので、職業やキャラ設定などは既存キャラと被らないようにある程度消去法で決められているはず。
なので、「弁護士を出したい」というアイデアはあったとは思うのですが、そこに「ジョー・ストラマーから引用しよう」とからめる要因が何かしらない限りは、わざわざ引用元にジョー・ストラマーを選ばないと思うんですよ……だって、ネタ元にするためにただカッコイイアーティストを探していたとしたら、まずはヒップホップカルチャーから取ってくるのが自然なはず。
いや、それとも、ヒップホップから引用してくるとあからさまだから、ヒップホップ以外のジャンルで探してたのかな。
ていうかジョー・ストラマーをキャラのネタにするならギターやってるとか、元パンクロッカーだとか、なにか設定付け足すくらいしろよ(笑)。
ストラマーの人格とか生き様とか、全く反映されてないように思えるんですが、わたしの勉強不足ですか?
有名ミュージシャンの中には、音楽ジャンルをガラッと変えて成功するミュージシャンも多数います。
白人ヒップホップグループとして最大級の成功を収めたビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)は、もともとはハードコア・パンクバンドでした。
彼らの代表曲のタイトルも『ファイト・フォー・ユア・ライト(Fight For Your Right )』……「お前の権利のために闘え」。
ヒップホップは闘争のための音楽だということがよくわかりますね。
まぁいいや。
で、この「法と闘った」曲があるからジョー・ストラマーから引用してくることにしたのであれば、誤用になってしまうんですね。
というのも、実際に歌詞のコーラス(サビみたいなもの)で繰り返される言葉は以下の通りなんです。
「I fought the law and the law won」……「俺は法と闘い、法が勝った」なんですよ。
そうです、曲の主人公は、「法に負けてる」んです(笑)。
有名な曲なので複数のサイトで和訳された歌詞が読めますので、ぜひ、曲を聴きながら歌詞に目を通してみてください。
https://lyriclist.mrshll129.com/clash-i-fought-the-law/
私はここから展開する批判は、ヒプノシスマイクのクリエイターが「アイ・フォウト・ザ・ロウ」を知っていてあまぐにひとやの座右の銘に設定したという推測をもとにします。
ですが、「クラッシュの代表曲が「アイ・フォウト・ザ・ロウ」であることを知らずにジョー・ストラマーの言葉を引用した」のだとしても、それはそれで、普通に無知で馬鹿なうえに、引用元のことをろくに調べもしないクソクリエイターが作ってるってことになってしまいますよね……(笑)。
だって、キャラの元ネタにする人物の代表作の内容が、これからがっぽり稼いでもらいたいキャラクターの設定と相反してしまうものなんですもの……。
ふつう、作品作りでなくても、何か仕事に関する文書を書くときって、「間違っていないか」を確認するはずじゃないですか。
どういう経緯でジョー・ストラマーの言葉が座右の銘候補に挙がり、決定されたのかはわかりませんけど、ヒプマイの公式サイトを見てみてもキャラの情報って「ヴィジュアル」「設定らしき短文」「担当声優」「職業」ときて、「座右の銘」なんですよね。
そんなふうにあまり多くはない「キャラ紹介」にわざわざ載せているわけだから、重要な情報ですよね。
その重要な情報を、精度も確かめないまま作ってたとしたら、信じがたいほどに仕事を舐めてますよね。
しかもあまぐにひとやは、座右の銘だけでなく、引用元から髪型も真似るという、ヒプマイのキャラの中でも特に「実在の人物に寄せてる」という特殊なキャラなんですよ。
そこまで「引用元に寄せた」にもかかわらず、代表作の内容を把握していなかったなんて……いや、そんなことはないと信じたいけど……。
「なんとなくいいなと思った」程度で重要な要素を決めていて、しかもその引用元がコンテンツの中でちゃんと機能するか、誤用になるのではないかという精査は一切行われてないってことですよね。(「俺は法と闘った。法の勝ちだった」という歌詞の代表曲があってもいいと判断した可能性もなくはないですけど)
僕はこれ一つとっても、ヒプマイというコンテンツが文化に対して敬意を払っていないし、払う気がないのだと理解しました。
ひとまず、「アイ・フォウト・ザ・ロウ」の存在を知らないままジョー・ストラマーの言葉を引用したのであれば、どんだけアホなのかってことを書きました。
ここから、「アイ・フォウト・ザ・ロウ」を使ったことが、いかに「誤りであるか」を書いていきます。
まぁ、一言で言えば「ヒプマイのクリエイターマジでアホなんだな」ってことなんですが、理屈っぽく、一つ一つの可能性を検証していきます。
「アイ・フォウト・ザ・ロウ」の歌詞に対し、いく通りもの解釈の余地があるには間違いありませんが、「俺は法と闘い、法が勝った」という点は何度も繰り返し率直な言葉で歌われるので、事実ととらえて間違いありません。
曲の後半では、「カキンカキン」と効果音まで入れて、服役刑を課せられた主人公が石堀り(多分道路の建設)の仕事に駆り出されていることが示されるのですから。
楽曲は体制に楯突いた主人公の視点で展開するため、体制に対して批判的な曲です。
「反体制」という意味ではパンクに通じるものもなくはありませんが、建設的な異議の申し立てをするのが正当なパンクだと思うので、この曲の主人公達はクラッシュおよびファンと同じ父を持つ異母兄弟のような存在なのかもしれません。
犯罪に走り、法に裁かれてしまっているのですから。
もちろん法のあり方に対して闘いを挑まねばならないことはありますし、それこそがパンクでもあると思いますが、少なくともこの曲では「銀行強盗」といった言い逃れが出来ないような悪行を主人公が犯しているんですよ。
曲の中で犯される罪は強盗など、わかりやすく「悪行」とされるようなものなので、あまぐには弁護士として「法律」の側に立っている……つまり「勝った側」から聴いているという解釈になるんですかね。
しかしそれだと、「義に厚い」といった設定が無効化してしまう……。
それとも、今は法に負けていても、「手が届かなくても月に手を伸ばせ」ということで法に挑み続けるぞ、っていう意気込みも表現してるってこと?
不可能と思われることにもドンキホーテのように挑んでいく……ってこと?
意味が通るように解釈するのが難しいです……(笑)。
今のところ、あまぐにひとやが、「弱者を守りたいけれど、法律がそれを阻む」といったような設定にはなっていないですものね。
法律が加害者に裁きを下せるようになっていない、とかってエピソードは出てきていない。
嗚呼……常識を越えるレベルの好意的な解釈をしないと、意味が通るようになりませんよこれ(笑)。
このアイデアを出した人、大丈夫ですか? いろんな意味で。
まぁ、この曲の存在を知らなかったか、存在は知っていたけど曲の内容はあんまり知らないクリエイターさんがジョー・ストラマーの言葉を剽窃したのかもしれませんが、そうであった場合も「対象のことをあんまり知らないけど調査もしないままテキトーに雰囲気だけで座右の銘を決めてる手抜き仕事マン」がヒプマイの根幹部分を作ってるってことになりますね(笑)。
もしそうだったのだとしたら、ヒプマイは「オタクから金を巻き上げるために、別に音楽のことそんなに好きでもないし、知りもしない人達が作ってる集金コンテンツ」という認識をせざるをえない。
僕のヒプマイヘイトは深まるばかりです……。
もうはっきり言いますけど、弁護士のキャラクターの座右の銘を、ジョー・ストラマーの言葉にしようとにした人、端的に言って、バカじゃないですか?(笑)。
いっくらなんでも頭悪すぎないかと……。
テキトーに名言集とかを読んで、いい感じだった言葉を拾ってきただけなのでは……。
もしかして、ネットにある名言まとめサイトとかでこの言葉を見つけて、ジョー・ストラマーのことをちょろっとだけググって「お、『法と闘った』って曲名あるやん。弁護士キャラにピッタリやん! 使ったろ!」と思って、実際に曲を聴かずに使っちゃったとか……?
それだったらダサいしキモすぎるけど……そんなわけないですよね?
大手レコード会社のプロデューサーなりディレクターがやっているわけだから、音楽知識がそこまで欠乏しているとは考えられない……。
そんなこと信じたくない……。
ダサい、キモい、ヒップホップじゃない……。
もともとクラッシュを知っている人物が決めたのだとしても、「アイ・フォウト・ザ・ロウ」という曲の存在を知らないはずありません。
日本ではクラッシュを知らない人でも知っているくらい有名な曲なんですもの。
で、「アイ・フォウト・ザ・ロウ」を知っているのに、弁護士キャラの座右の銘にすることにしたのだとしたら、なんかもう……救いようがないくらいに頭悪いですよね……。
そして、「アイ・フォウト・ザ・ロウ」という曲名だけ知っていて、あるいは曲を聴いたけどちゃんと歌詞を読まず(あるいは曖昧に理解し)に、「法と闘ってるやん! かっこいい!」と勘違いしちゃってジョーストラマーから引用することにしたなら、それもそれで怒濤のアホアホのアホ……。
マジでどういう行程で、ジョー・ストラマーの言葉を引用しようと思ったのか、ちゃんと説明してほしいです……。
どうせアホな理由なんだろうけど、他の人がそういうミスを犯さずにすむように、公開してみては?
もちろん、実際にこの曲は、体制と闘って勝利することが出来ない自分を自嘲する皮肉です。
だからあまぐにひとやが、今は「裁判とかで負けてばかりだけど、諦めずに闘い続けるぜ」っていう不屈の男キャラだから敢えて使ったって可能性はありますけど……別に、負け続きキャラとかじゃありませんもんね?(よく知らないけど)
まぁ、このあまぐみっていうキャラクター、「いじめ問題で被害者側を弁護する」弁護士らしいので、「法と闘う人」ではなくて、「悪いことをしたけど法に裁かれない人を告発する人」ですよね。
いや、ジョー・ストラマーから引用してきている理由が僕の妄想でしかないならいいんですけど、「アイ・フォウト・ザ・ロウ」が引用することにした決定打になったのだとしても、筋道が通らないような気が……。
法に則って闘わないと、裁判で勝つことなんてできないわけだから……むしろ、あまぐにひとやって、「ロウ」の側であって、別に「ロウ」と闘うわけじゃないですよね。
頭がこんがらがってくる……。
ていうかいじめ問題と闘う弁護士にした理由って何なんだ……?
別にいじめ問題だけじゃなくても、社会にはいろんな悪があるでしょう……?
・弁護士と元いじめられっ子の関係性が無理矢理美談作ってる感しかなくてキモい
この問題を調べるためだけに、名古屋ディヴィジョンのドラマトラックは聴いたんですよ!
マジでつまんなくて苦痛の時間だった……曲はまだいろいろ楽しみようがあるけど、ドラマトラックは本当につまらない。
これだけの苦行に耐えたのだから、僕もう悟り開いてるかもしれんね。
で、四十物(よんじゅうぶつ)っていうキャラクターが過酷なイジメに遭っていて、その弁護を務めたという設定らしいですけど、「過酷なイジメ」だったら、別に情に厚くない弁護士でも仕事として引き受けるのでは……?
裁判で訴えて勝てるようないじめ問題だったら概ね「可視化」されてるわけで、「可視化されないいじめ」もつらいものではないですか……?
日本のいじめ問題の特徴は「可視化されない」というところにある気がします。
『3月のライオン』でもやってましたけど(僕はあのマンガ嫌いですけど)、いじめとして裁かれないグレーなところで相手の精神を追い詰めていくタイプの陰湿ないじめって摘発しにくくてやっかいな問題だと思うんですけどね……。
まぁその話はいいや。
よんじゅうぶつというキャラがどんなイジメにあってたのかわからないですが、なんかその設定もよく意味がわからないんですよね……。
ドラマトラックを家事やりながら流し聴きしただけなので、正直記憶も曖昧なのですが……(笑)。
あ、でも、「あいつキモい」とかクラスメートにささやかれてるって描写があったような気がする。
でもあのキャラデザ通りのキャラだったら、キモがられてしまうのもしょうがないのでは……。
いや、いろんな個性があっていいと思うけど、あんな感じだったら「キモい」ぐらい言われても耐えるなり、個性を許容してくれる環境を探すなりしたほうがいいような気がする……。
ていうかあの個性を「キモい」と蔑む人物がいるってところだけ現実的なんですね。
そこだけ現実に寄せちゃうと、他のヒプマイのキャラクターたち漏れなく全員ゲロキモってことになっちゃいませんかね……?
らむだくんとか、ちょっとヤバいと思うんだよね……。
こういう、リアリティラインを非現実的に設定しているコンテンツが、妙な部分で「周囲の視線」とか現実的な要素を入れてしまうと整合性が取れなっちゃうと思うんですけど……私が気にしすぎですか……?
でも「キモい」って一言であんなにおどおどした性格になるか? って疑問は残るよな。
まぁいいか……あんまり深く考えずにキャラ設定作ってるんだろうし……考えたら負けだ、考えたら負けだ……。
いじめられてる・いじめられてた経験があるヒプマイファンの感情移入を誘ってるんでしょうか……。
でも、「いじめ」だけじゃなくて、パワハラとか、「共同体からの抑圧に悩む人を救う弁護士」みたいな設定にした方が、振り幅が広い気もするけどな。
いじめ裁判なんてそうそう起こるもんじゃないし。
そしたら僕の愛する独歩くんに、あまぐにひとやが「ハラスメント問題」について法律家の見地からアドバイスする展開とかできるのに……。
というか裁判に発展するってことは、本人が信頼の出来る大人に打ち明けたってことだろうし、すでに「大人の介入」が始まっているわけで、その時点で何割かはイジメは解決しているよな……被害者が「誰にも言えない」ことでヒートアップしていってしまう問題も世の中にはたくさんあるしやな。まぁいいか……。
僕も学生時代にいじめに遭ったりした経験はあるし、当時はものすごくつらい想いをしていたので、「学生のイジメ問題なんかより嫌なこといっぱいあるやろ」とは言いませんが、この名古屋デヴィジョンのとってつけたようなうっすい描かれ方の「いじめ問題」はほんとに嫌だったな……。
「いじめ問題がクリシェでしかなくて軽すぎる」ってちょっとつらい。
まぁいいや!
ドラマパートを1ミリも楽しめなかった野暮なキモオタのドラマパ感想でした。
でも「いじめられてた人を救う」という職業にするんだったら、弁護士じゃなくてもいいと思いますけどね。
でも「カウンセラー」だと、他のキャラと設定が被るのか。
どうしたらいいんだ……。
ていうかヒプマイ、「悩みがちな人が年上キャラに頼りにいく」って関係性ばっかりやん。
みんな年上のイケメンに甘えたいのか……?
いや、僕が考えてもしょうがないか(笑)。
どうでもよろしいわ。
・デッド・ケネディーズを使ったらよかったのでは?
クラッシュに関する話は終わりなのですが、最後に「アイ・フォウト・ザ・ロウ」についてもう一つ。
アメリカのパンクロックバンド、デッド・ケネディーズ(Dead Kennedys)もこの曲をカバーしているのですが、歌詞がちょっと変わっているんです。
いろいろな部分が改変されていますが、一聴してわかるのは、コーラスが「I won」に変わっているところ。
そう、こっちでは、「俺が勝った」ことになっているんです(笑)。
ただ、内容自体は、罪を犯しても裁かれない人間がのうのうと暮らしているという現実や、ある種法の抜け穴をついて裁きを逃れる連中を歌っており、楽曲の持つ政治的なニュアンスが強まっています。
デッドケネディーズについて詳しくは書きませんが、政治的な活動も多く、政治家を支援したりもしていた人達なんです。
なので、クラッシュにも負けず劣らず、パンクのスピリットを体現する存在と言っていいはず。
デッドケネディーズの歌詞や発言、恥ずかしながらそんなにちゃんと読んだことがないのですけど、クラッシュよりもデッドケネディーズの方が「俺が勝った」と歌ってるし、あまぐにひとや座右の銘はこっちのバンドから持ってきてもよかったのではないかな……。
いや、わかっていますよ。
有名なところから取ってきたかったんですよね?
ヒプマイ作ってる人達が別に深いこと考えてないのはわかってますよ。
公式の人達が脳タリンなのはもうよくわかりました。
※追記
町山智浩さんが、英語で歌われた曲の隠された意味を解説した『本当はこんな歌』で、このデッドケネディーズ版の『アイ・フォウト・ザ・ロウ』も解説されていました。
この本には、別のエントリで触れたレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの『スリープ・ナウ・イン・ザ・ファイアー』も取り上げられています。
面白い本なので、興味がある方はぜひ読んでみてください。
それによると、この曲に出てくるのは以下のような実際の出来事であるとのこと。
・ゲイであることを表明し、ゲイが差別されない街作りを進めた政治家のハーヴェイ・ミルク氏を射殺した男性が、心身消耗を訴えて、それが認められて不当に軽い判決を下されたという顛末
・黒人差別が平然と行われていたアメリカ南部で、黒人差別撤廃を求めていた黒人男性たちをKKK(白人至上主義秘密結社)が暗殺。事件にかかわった人々は無罪や、軽い刑罰だけで済んでしまった
・殺人罪で投獄されたギャングが自叙伝を書き、それがベストセラーになる。出所後は作家として悠々自適な暮らしを送っている。
すげぇ……。
ハーヴェイ・ミルク氏の伝記映画『ミルク』には、そんなミルク氏の人生を通して、ゲイの人々がどれだけの苦しみを抱えながら生きていたのかが描かれますので、「BL」を嗜好として消費する婦女子の皆様におかれましてはぜひ一度ご鑑賞を。
・参加している声優さんやクリエイターさんみんなをコケにしたいわけじゃないけど
そうそう、ヒプマイのことディスっていますけど、参加しているクリエイターや声優さんを全否定するわけはないんですよ。
いや、人は無自覚でも悪徳に加担することがあるので、そこは批判しなければならないこともありますが、主に言いたいのは、ヒプマイの思想部分を規定している人達の思慮のなさですね……。
これって今のコロナ渦における医療体制にも似てますね。
話がちょっと逸れるかもしれませんけど、「現場で頑張っている人」を批判したいのではなく、その態勢やルールを決めている人を批判しているのに、「現場で頑張っている人間に失礼だ!」とった反対意見が出てきたりする。
だから、ヒプマイ全体を批判してるわけではないんです、
トラックメイカーや声優さんなど、個々人の仕事まで否定するつもりはありませんが、ヒプマイというコンテンツの思想部分を決定している主要スタッフについてはマジで嫌です。
またもや長々と書いてしまいました……。
次のエントリで、今回のヒプマイについての更新は最後になります。
そこで、オタクコンテンツクリエイターたちが、人生を費やして創作に励んできた人達に敬意を払うことなく安易に剽窃しすぎていることや、ジョー・ストラマーの言葉の引用元が不明瞭であることを書きたいと思います。
でわわ……。
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四十物はあいものと呼びます、訂正してください。
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四十物はよんじゅうぶつじゃない。あいものって言うんですよ。
それに記憶が曖昧ならもう一度確認してください。曖昧な状態で意見を言われても説得力がないので納得ができません。
あああああ さんが言われてる通り、誤字は直さないし謝罪もしない。そんなあなたも頭悪いと思いますよ。ちゃんと調べてから書いてください。
辛口失礼しました。
つまんない記事しか書かない奴に言われたくない、閉鎖すればネットの治安が良くなるのに。
DRB踏まえてこの記事を見ると座右の銘も伏線だったんだって気づけていいなあ。
アンチのつもりだったのかもしれないけど、きれいに踊らされて面白い