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小説家を見つけたらにパクられたセント・オブ・ウーマン

   

セント・オブ・ウーマンという映画を観ました。
名前だけは知っていたけど、具体的なことは調べないまま鑑賞しました。

名門男子高校に通っているけど家庭が裕福でない主人公が、盲目の元軍人のお世話をするバイトをするというお話でした。
この元軍人はとても気難しく、内向的な主人公は振り回されまくる……というおはなしでした。

めちゃくちゃシンプルに言うと、偏屈じじいから薫陶を受ける青年映画でした。

観ている途中から、ある映画似ているような気がしてきました。

私の好きな映画にガス・ヴァン・サント監督の『小説家を見つけたら』というものがあります。
文才はあるけれどあまり育ちの良くない黒人の男の子が、白人の多いエリートの高校に入ってあんまりなじめずにいます。
そんな彼がひょんなことから近所の偏屈人白人じいさんと接触したところ、彼は世捨て人となり隠居している天才小説家だった……というお話です。
あらすじを読むと予想が着くと思いますが、この映画では黒人の男の子は文章の腕を鍛えてもらいます。
若者が偏屈おじさんから薫陶を受ける映画、ですね。

で、最後の展開が、主人公が学校裁判のような場で罪に問われているところを、偏屈おじさんが主人公のために弁明するというところまで一緒です。

セント・オブ・ウーマンが92年、小説家を見つけたらが2000年に公開されているので、後者がパクったと考えるのが自然な気がします。
にしてもなんでこんなにわかりやすくパクるんだろう……。
両方の作品名を検索窓に入れてみると、類似性を指摘している人はすでに大勢いますね(笑)。

ただ私は、小説家を見つけたらの方が好きです。
先に見たのがこっちだというのもあるのでしょうけど……。

理由はいくつかあるのですが、セント・オブ・ウーマンはやや長いですね……。
あと、偏屈おじいさんの行動が突拍子もないというか、他の人に対してツンツンしすぎている感じがするので、そこもちょっと微妙……。
ドラマ的には、彼がそんな行動を取る理由も示されているので、納得いく作りにはなっているのですが。
あと、主人公がちょっとよくわからないんですよね……。
物事に対して受動的で、彼がどんな人物なのかよくわからない。
で、最後にどのような変化をしたのかわかりませんでした。
最後に能動的なアクションをするということもあんまりなかったりするし……。

対して小説家を見つけたらのほうは、主人公の葛藤が物語に強く表れているんですよ。
で、おじさんに対して反抗してしまう理由にも共感できるんです。
で、一番のキーだと思っている部分ですが、最後におじさんが、主人公に対してしてあげることが、おじさんにとっては本当につらい事だってよくわかる。
でもおじさんは主人公のために、自分にとって大きなリスクになる選択をします。
物語の節目節目で「大きな決断」や「大きなリスクとなる選択」が描かれると、ドラマにメリハリがつくんですよね。
で、おじさんは学校裁判に掛けられた主人公に有利な証言をするのですが、そこがひとヒネリ入っていて、すごく上手いんですよ。
してやられたー! っていう、気持ちのいい裏切りが入ってくる。

こういう子弟モノみたいなのって、若い主人公と接することで、師匠も変化するというのが面白みかなと思ったりします。
小説家を見つけたらは、すごくわかりやすく気持ちいいエンディングを迎えますね。
セント・オブ・ウーマンでも師匠に変化が訪れてて、そこはすごく好きでした。
これを、病気の美少女と内気な男の子に置き換えたりしたら、ラノベとかアニメにできそうですね。
既にありそうな気もします……。

 - 映画

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